仕事で千葉県銚子市に行った時の帰り、飯岡港の刑部岬の飯岡燈台に立ち寄りました。
もう少し先の犬吠埼では新年の初日の出を見に来る人が例年押し寄せて、「地球の丸く見える丘展望台」というものがありますが、まあそこまでわざわざ行かなくとも左から右まで水平線の長いこと、当然カメラに納まりませんが、なんとなく丸くなっているような気がします。
現代のように人工衛星が飛んで月まで人が行ける時代ならば水平線の彼方には大陸があることは当たり前ですが、遥か昔の私達の祖先は海が先の先まで続いていて、その先には海の水が落ちる所があると考えられていました。
当時は地球が丸いなんて考えられなかったのでしょう、私達が住んでいる地球の裏側には私達とは逆さまに生活している人がいるなんてどう考えても無理であり、この大地が平面であると考えた方が自然なのです。
また海の遥か向こうには先祖の霊が集まる所があって極楽浄土の信仰に繋がったり、沖縄ではニライカナイの信仰に繋がったりしています。
何もかもが便利になって地球が丸いことも当たり前、今いる地点はスマホで確認、近隣の店を検索して写真を撮ってハイ終わり、ということはとても味気ないことです。
あの水平線の向こうには何があるのだろうかと思いを巡らす冒険心、夢、想像力こそが私達が便利な生活に慣れてしまって忘れてしまっていることなのです。