やすらか庵(安羅迦庵)には種を蒔いたりしないのに毎年必ずシソの葉が生えてきます。シソの葉はソーメン、冷や奴などの薬味に使えて大変に重宝いたします。勝手に出てきてくれるのですから、とても有難いのですが、増えすぎて使いきれません、結局はバッタの餌になっているようです。
最近感じることは、夏になったらどこでも草が伸びてきますよね、車で走っていても何処でも草が道まで迫ってきていますが、そのまま放っていたら道は確実に草に覆われてしまうのですが、それを阻止しているのは人間の営みであって、営みが続いているからこそある程度の景色が保たれているのではないかと。
しかし、毎日こんなに暑い日が続くと、草刈りするのも嫌になってしまうのですが、私達人間は歳を取ったり病気になったりすると、無理が出来なくなってしまい、何もできないでいると、あっという間に周囲が荒れ果てていくのです。私も実際、草刈りするのが少しおっくうになっております。やすらか庵(安羅迦庵)もあれよあれよと言う間に草だらけ…
それでも自然は人に形を変えられながらも、毎年容赦なく増殖し続けるのですから、その力たるや、恐ろしいと感じるようになりました。毎日毎日大きな力でドンドン迫ってくるのですよ。
私達が無理やり形を変えて作り出した世界も、蜃気楼のようであり、一度衰退の道をたどれば自然に呑み込まれてしまいます。世界中ではそうやって衰退していった文明が数知れず、自然の力の大きさには叶わないということを悟り、感謝の気持ちを持ちつつ、謙虚に生きていかなければと思います。