平安時代の天然痘

天然痘は紀元前より伝染力が高く致死率の高い病として人々に恐れられ、1770年のインドでの流行では300万人が死亡したという記録があり、とても恐ろしい病気ですが、現在ではワクチンが普及してWHOによる天然痘根絶宣言により、1980(昭和55)年には法律的にもワクチン接種は廃止されました。

天然痘は咳やくしゃみなどの飛沫感染で広がるウイルス性の病気で、赤い発疹が出て高熱が続き、高い確率で死に至ります、治ったにしても発信の跡が残ります。

天然痘のワクチン接種は国民の義務であったので、昭和49年以前に生まれた人はワクチンを接種の後が腕に残っているはずです。

平安時代の粉河寺縁起絵巻を見てみますと長者の娘が天然痘になり赤い発疹が出て高熱にうなされて裸になっているようですが、粉河寺の薬師如来の霊験で治癒したとの事で、この時代に薬師如来が多く祀られるのは伝染病の流行がすさまじかったことも関係があるのでしょう。

薬師如来は薬の壷を持って私達の心と体の病気を治して下さいます、真言は「オン コロコロ センダリマトウギソワカ」です。

ウイルスは科学が進んだ現代では顕微鏡で見えますが、実際は私達の目に見えない敵として太古の昔から闘い続けています。

必ず去り行く時が来ると信じ、それまでは極力外出は避けて、仕事も生活も大変になりますが、耐え忍びましょう。

耐え忍ぶだけでは頭が変になりますので、家庭に居る時間が長くなる人は家族の会話を増やしましょう、普段できない話をして、普段できないことをしましょう、笑い声があればウイルスを寄せ付けません。

ウイルスは疫病神ですから、疫病神退治をしましょう。