23回忌と27回忌について
亡くなった人の供養のため12年目と16年目に行う13回忌と17回忌の法事が済んで、それぞれの10年後に来る法事が23回忌と27回忌です。
法事の法則とは
法事というものは、1周忌を過ぎましたら、3、7、13、17…というように、3と7の数字が続きます。
3と7の数字が続く理由は、仏教に於ける大切な宝である仏法僧の「三宝」や仏法僧に対する帰依の「三帰」、さらにそれを永遠に誓う「三竟」などの三という数字を尊び、真言やマントラを唱える数の基本が3と7であること、死後の世界でも1週間単位で魂が移動していくことなどを含め合わせて、十三仏が死後の世界を次々と案内してくれるという十三仏信仰の最後が33回忌であることに深く関連しています。
近年では供養の簡略化が進んで、故人のための最後の法事が50回忌ではなくて33回忌ということで定着している影響から37回忌が省略され、更には23回忌と27回忌の2回の法事の間を取って25回忌1回とする風潮が広まっています。
23回忌と27回忌の役割
23回忌と27回忌は33回忌の前の大切な法事ですが、23回忌と27回忌の2回の法事の間を取って25回忌1回にすることもあり、地域や寺院の考え方で違います。
そもそも法事というものは、故人の供養のためと自分達の功徳のために行うものであり、布施と言う功徳の観点からは僧侶と寺院に対する布施が大きな功徳となることから、昔の人はなるべく多くの功徳を積むことが出来るようにと、定期的な年忌法要を行うことが自分達のためでもあったのです。
功徳を積むことは惜しんだりケチったりすることではありませんので、なるべく丁寧にということでの23回忌と27回忌の法要を行うことが美徳でもあったのです。
25回忌とは
25回忌というものは、23回忌と27回忌の間にある訳ですが、23回忌と27回忌をまとめたものが25回忌であって、25回忌をする場合には、23回忌と27回忌はいたしません。
3と7が続く法事の法則からすれば5が来るということは納得いかないのですが、25回忌をすれば十三仏の仏が余ってしまいますので、50回忌まで行うことになります。
50回忌まですれば25回忌はちょうど半分になりますので、都合の良い位置に納まることになりますが、近年では葬祭の簡略化が著しく、50回忌の法事はあまり行われなくなってしまいましたので、葬儀の簡略化による影響を受けているのです。
実際はとても便利に使われている
23回忌や27回忌、或いは25回忌は、故人が亡くなってから20~30年近く経過する訳ですから、法事にしても他のご先祖と一緒にするようなことも多く、他のご先祖様の法事と一緒にする都合上で23回忌であったり、25回忌であったり、27回忌であったりするのが実情ではないかと思います。
亡き人の供養もある程度の年月が経過すると、こちらの都合でしたりするものですが、やはり供養に手抜きは良くないもので、如何に手抜きでない方法でうまく供養をセットするかの技量も問われるのです。ご先祖様と言えども、親であったり、祖父祖母であったりしますので、少々の不手際は、大変に申し訳ありませんがと上手く謝りながらしっかりやっていくのが、残された者の務めなのです。