御札

御札というものは神社や寺院のご神体の力を分けて頂いて、守ってもらうという役割がありますが、願い事を頼む方としては初詣に行ったついでに買って帰ってくるという気軽な気持ち、もしくは一日だけの信心なので、御札の役割としてはお正月飾り程度のもので終わってしまいます。

たかが御札一枚と言えども神様が家に付いて来てくれたと思えば有難いもので、毎日礼拝していれば神様が付いてくれます。

御札には願い事が書いてありまして、この御札でしたら「開運必勝」と「家内安全」ですが、御札を買った時点でそのご利益が自動的に付いてくるかと言えば、それは間違いなのです。そもそも御札は買うのではなくて、お供えして分けて頂くので「頒布(はんぷ)」と言い、神様のご縁を分けて頂いたということは、その神様のご指示に従わないとご利益は頂けないのであります。

普通に御札を分けて頂いても「あれをしなさい、これをしなさい、これはいけません」などとうるさいことは言われないものですが、やすらか庵では結構うるさいことを一枚の御札に対して延々と述べております。

御札を買えば願い事が叶うなんて世の中そう甘くはないのです、他力本願と言いますか、神様任せではいけません、願い事に応じて必ず毎日自ら成すべきことがあるのです。

自ら成すべきことを毎日努力しても、人間というものは忘れたり、嫌になったりすることがありますが、そういう時に「こら!」と言われるのが御札なのです。