宗派と戒名
宗旨宗派によって戒名の考え方には独自の考え方があり、戒名の付け方が違ってきます。
戒名とは
戒名は在家の者が仏門に入った証として頂く名前の事で、仏の世界で新たに生まれ変わって修行することを意味し、釈迦の弟子として、或いは宗旨宗派の祖師から続いた仏縁のある師匠から頂くものとして、家系図のような法の流れの最後尾に自分が位置していることは、脈々と続いた法を受け継ぐことを意味しています。
宗旨宗派が変わることはありますか
新しい場所に引越した時にそれまでお世話になっていた寺院と同じ宗派の寺院が無かった場合には、違う宗旨宗派の寺院に法事や先祖の供養などを頼むことはよくあることですし、場合によっては檀家になるようなことも実際にはあることなのです。
宗旨宗派が変われば仏壇の本尊様や脇仏、仏具の仕様、お勤めの仕方などのいろんなことが変わってきますので、出来る事なら変わらない方が良いのですが、やむを得ず変わる場合には、仏壇の本尊様や脇仏、仏具などはその宗派に合ったものに変える必要があります。
位牌の在り方については寺院の住職と話し合いで決めれば良いと思います。
新たに頂く戒名は
引越してからの亡くなった人については新たな寺院で戒名を頂くことになります。
宗旨宗派によって固有の戒名の付け方がありますので、仮に宗旨宗派が変わったとしたら、新たに頂く戒名はこれまでの戒名とは違ったものになるのです。
従来の戒名は
これまでに亡くなって既に頂いている戒名に関しては、長年使い続けているのであれば、そのままにしておくのがよろしいかと思います。
亡き人にとっても、後になって名前を変えられたら困ることでしょうし、宗旨宗派というものが仏の世界からでは無くて、私達の都合から出来たことを考えれば、こだわりすぎることはよろしくありません。
亡くなってからの年月が浅くて何らかの理由で宗旨宗派が変わったのなら、今後のお勤めのためにも戒名を変えるということは有だと思います。