寿老人とは
寿老人は七福神の中でも中国の道教の神仙であり、長寿を授ける神です。
神仙とは
中国では山奥で修行して神に近い存在となった者のことで、神仙、仙人などと言い、山奥の仙境で暮らし、道教の真理を悟って不老不死を得て、仙術を自在に操ります。
道教では神仙は東の海の遠くにある蓬莱山や西の果てにある崑崙山に棲み、不老不死と仙術を操る能力を身に付けているとされます。
我が国では役小角(えんのおづぬ)が飛鳥時代の仙術者として有名で、山岳信仰である修験道の開祖として崇められています。
寿老人と福禄寿
寿老人と福禄寿は同じ中国の道教の神であり、名前や特徴がよく似ていることから、七福神の中でも間違えられたり取り違えたりされますが、福禄寿が子孫、財産、長寿と誰もが望む幸せを網羅していることに対して、寿老人は不老長寿に特化していることから、人間としての究極の欲望である永遠の生命というものは、やはり特別なものだという事が分かります。
寿老人の姿と形
寿老人は不老不死の仙薬が入ったひょうたんや杖、不老不死のシンボルである桃を持ち、長寿と自然愛を象徴する鹿を連れています。
特徴としては
- 杖と瓢箪
- 白い髭
- 仙人の道着
- 長寿の象徴桃
- 鹿を伴う
寿老人の御利益
健康で長生きしたいと思ったら寿老人に頼むのが一番です。
不老不死の境地とは病気に掛からない境地でありあらゆる病気も直してくれる能力を持っておられます。
寿老人の真言
寿老人の真言は
- オン バザラユセイ ソワカ
寿老人信仰
日本人の平均寿命は毎年伸びていて、今や百歳時代も近いところまで来ていますが、どんなに歳を取っていてもやはり死ぬのは嫌なもので、どうせ死ぬのならぽっくり逝きたいとぽっくり寺は大繁盛しています。
死なないこと
毘沙門天信仰の基本は昔から「負けない」と「死なない」と「命絶やさない」ことと言われています。
「負けない」は勝負に勝たなくても良いから決して諦めないことです。
「命絶やさない」は親から子にそして孫にと命を繋ぐことです。
「死なない」ことは私達にとって最初から無理な話ですが、どうして無理なことを説くのでしょうか。
それは生きるという希望を捨てないということで、もう駄目だと思うことが死んだということで、命に関しても決して諦めるなと説くのです。
寿老人と七福神
七福神の中では福禄寿と寿老人はよく似ていて、間違えられたり、取り違えられたりするのですが、姿と特徴に関しては絶対的な決まりがありません。
毘沙門天と寿老人は命を決して諦めないという意味で共通点があるのです。
福を運んでくる神様は皆が元気で長生きして、その福を皆に届けてくれるのです。
