疫病神とは

疫病神のイラスト

厄病神とは疾病神とも書き、家の中に入ってきて病気や災いをもたらすとされる鬼神のことで、「続日本紀」には宝亀4年(773)7月に疫神を諸国で祭らせたことが記録されているように祀ることで民を守ると考えられました。

疫病神の姿と形

疫病神は目に見える形で表現されることは少なく、厄病神がもたらす病気が目に見えない形で襲ってくることから、疫病神には特定の姿というものがありませんでしたが、老人や老婆のような姿で考えられていたようです。

江戸時代の疫病神

江戸時代の疫病神

江戸時代の黄表紙と呼ばれる大人向けの絵入り娯楽本は毎年正月に発行されてとても人気があり、その中でも「怪談夜更鐘」(かいだんうしみつのかね)には、とある武士の元に現れた疫病神の姿が50歳ほどの坊主の姿だったということで紹介されています。

達磨和尚のような姿で足の無い幽霊のような表現になっていて、妖怪に近い存在として考えられていたのかもしれません。

疫病神除けの方法

病気や災難は疫病神の仕業だとしたら、疫病神が家に来ない方法が編み出されます。

疫病神が嫌うもの

東北地方の一部では毎年2月9日に厄病神が来るという言い伝えがあり、疫病神が嫌うとされる網目の多いざるを家の外に下げることによって疫病神を避けることができるとされていました。

他には毎月3日に小豆の粥を作って食べれば疫病神が来ないという言い伝えもあります。

疫病神除けの護符

疫病神は疫病の流行と密接な関係があり、疫病に対しての予防と治療が無かった時代には、祈願はとても大切な方法でした。

牛頭天王

牛頭天王は荒ぶる神として疾病をもたらし、丁重に祀ることによって守り神となります。

牛頭天王は素戔嗚尊、そして毘沙門天王との繋がりがあります。

牛頭天王のイラスト

元三大師

良源(りょうげん-延喜12年(912年)9月3日~永観3年(985年)1月3日)は平安時代の天台宗の僧侶で、第18代天台座主を務め、大規模火災で紛失した諸堂を復興させるなどの比叡山延暦寺の中興の祖として知られ、正月の3日に遷化されたので「元三大師」、そして厄除けの御札を作ったことから「角大師」と呼ばれています。

元三大師の疾病除けの御札無料ダウンロード

疫病除け-角大師

現代の疫病神

科学と医学が進歩し、これまで目に見えなかった疾病の数値や映像が次々と明らかになっていますが、それでも不治の病や原因不明の病気は数多く、新型コロナのようにこれまで無かった未知のウイルスの脅威に晒されています。

新型コロナについて

季節のインフルエンザ同様に考えられていた新型コロナもあっという間に世界中に蔓延し、人から人へと感染していくうちに次々とより強力な型に進化してワクチンが効かなくなる可能性も出てきました。

インターネットをする上でオンラインでの買い物は大変に便利であり、オンライン決済や仮想通貨による支払いなどの普及は24時間いつでも気軽に利用できるようになりました。

しかし昔の泥棒は家に入って金品を物色していたのですが、今の泥棒はインターネットを通して他人の口座を乗っ取り、あっという間に抜き出してしまうような方法が出てきていますので、便利さの裏では犯罪が巧妙化しているのです。

ウイルスメールによるデータ改ざん、なりすまし、乗っ取りなど、今の時代はインターネット上でもウイルスがばらまかれて皆が危険に晒されているのです。

これからの時代、このようなウイルスはありとあらゆる方法で私達の精神と肉体を蝕み、経済を破綻させ、自滅の道に追い込むような目に見えない戦争が始まっているのです。

私達がこれらのの脅威から逃れることは不可能ですが、このような時だからこそ仏教的な正しい生活が必要とされているのです。