嫉妬心とは

嫉妬心のイラスト

嫉妬心とは自分が欲しいものや所有しているものを他人から奪われて悔しいと思う気持ち、或いは奪われるかもしれないという危機感のこと。

大切なもの

人によって大切なものは異なりますので、地位や名誉の人も居れば、愛する人や子供、家族という人も居ます。

コレクションが趣味の人なら、やっと手に入れることが出来たコレクションなどは人に見せて自慢したくて仕方ないことでしょう。

私達には大切なもの、守るべきものがあるからこそ毎日の生活の中で辛いことも乗り越えて頑張ることが出来ますし、満足感というものが得られるのです。

奪われるかもしれない

嫉妬心の根底にあるものは持っている物を「奪われるかもしれない」という気持ちです。持っている物が大切な物であればあるほど、奪われることが恐怖になります。

美人で誰もが羨ましがるような彼女Bさんが居る大して男前でもないA君は、嬉しさのあまり多くの友達にその幸せぶりを見てもらいたいと彼女Bをいろんな場所に連れていきますが、彼女が友好的なことから、自分よりも素敵な男性と話をしていることが妙に気になって、彼女を奪われるかもしれないという恐怖感を感じるようになりました。

その「彼女を奪われるかもしれないという恐怖感」が「嫉妬心」なのです。

この場合の嫉妬心は彼女に対しての嫉妬心と素敵な男性に対しての嫉妬心の両方になります。

動物にもある嫉妬心

嫉妬心は動物にもある根本的な心の作用で、たとえば複数の子犬が居る時に一匹だけ特別に可愛がると、他の子犬たちは嫉妬心を抱き、自分も可愛がって欲しいと盛んにアピールするものです。

俗にいう「やきもち」であり、飼い主の愛情が一匹だけに奪われてしまうことを羨ましがるのです。

人間の子供でも小さい内から嫉妬心が芽生えてくることが知られていて、自分だけに愛情を注いで欲しい、自分だけをかまって欲しいという嫉妬心は世界共通のものなのです。

嫉妬心は欲望です

先ほどの彼女を奪われたくないという願望は、もっと言えば「何時までも彼女を自分のものにしていたい」という欲望です。

素晴らしい彼女を得たことを多くの人に賞賛してもらうことで優越感に浸ることが出来て、それが俗にいう幸せと言うものですが、彼女を連れ回すことは他の人に奪われるかもしれないという危険性を増やすだけのことであり、独占したいという欲望が強ければ強いほど絶対に奪われたくないという気持ちが強くなり、他の人と親しくしてはいけないなどの要求を彼女にすることで、却って彼女に嫌われてしまうのです。

もし誰かに彼女を奪われたとしたら、嫉妬心は彼女に対して、そして彼女を奪った彼氏に対しての激しい怒りと恨みの感情に変わるのです。

魅力ある人になること

せっかく得た彼女だから誰にも奪われたくないという気持ちが働くのは当然ですが、守ろうとするあまり、彼女奪われたくないというための小細工の数々は、やればやるほど自分自身の価値を下げることになり、最終的にはフラれてしまうことになるものです。

そんなことをする時間があるのでしたら自分の価値を高める努力をした方が彼女が離れないことにつながります。

真の意味で魅力ある人、彼女にとって必要な人ならば、彼女の方がむしろ離れないのです。

真の意味で魅力ある人、必要な人になれば、嫉妬心を持つ必要が無くなってきますし、心が安楽の状態で居られるようになります。

執着を捨てること

執着とは

自分のものを奪われたくないという執着心があって、守ろうとするのは誰もが持っている共通の感情です。

執着心は欲望なのですが、出家者と違って在家の者の幸せは家族やお金などを所有することですから、手放したくないという執着は必ずあるのです。

執着は全部は捨てる必要はありませんが、時には思い切って捨てるということをしてみたら、不思議と心が軽くなるのを感じることでしょう。

執着を捨てるとは、自分のものを奪われても構わないということではありません。

「奪われるかもしれない」という心を捨てることです。

「奪われるかもしれない」という気持ちは常時あなたの心の中にあって、常に不安の材料として心を揺さぶっているのですから、正しい判断が出来なくなるのです。

正しい判断をするためにも心の中の執着を一旦は捨て去ってみては如何ですか。