墓じまいについて

墓じまい

墓じまいとは後継者が居ない方が先祖のお墓を片付けて、先祖の遺骨を永代供養などの管理が不要の施設に移すことです。

墓じまいの仕事とは

世間一般では、墓じまいは石材店の仕事であって僧侶の仕事ではありません、墓じまいは俗世間の人が行う仕事で重労働、泥だらけになって汚れる仕事です。

お墓というものは地上部の石材と地下部のコンクリートとから成り立ち、一般的なお墓では石とコンクリートの総重量が5~10トンもあるような重量の物を片付けるのですから、中々大変な仕事で御座います。

供養も仕事

このお墓は少し前に閉眼供養で私が拝まさせて頂いた訳ですから、ご先祖様もこのような御縁には却って喜んで下さるのではないかとも思えるのです。

一昔前の和尚さんは檀家さんのお勤めの合間にお寺の修理は自分で行い、畑で野菜や作物を作って暮らしていましたが、野良着を着て畑に居たら百姓と見分けがつかない、それでも気さくな和尚さんがいたものです。

現代では人口が減って後継者の居ない方が増え続け、檀家が減ってお墓も無縁になるようなことが増えてきて、運営していけない、或いは寺院と言えども後継者が居なくて無住になったり廃寺になる寺院が確実に増えてきます。

おまけに世界的なコロナ危機による経済の悪化で、国民の生活は自分が生きる事優先になってしまい、葬祭はどうしても後回しになってしまいます。

今の時代は僧侶と言えども何でもしないと生き残っていけません、たとえ墓じまいであっても、無縁仏にならないように魂の救済の修行をさせて頂いたと思えば尊いのです。