肺炎の白い影

新型コロナウイルスに感染しますと軽症のうちは咳や発熱、だるさなどの風邪と同じような症状が出て、嗅覚や味覚に変化が起こるという報告もありますが、感染しても無症状の人がいます。

しかし感染後に重症化すると肺炎の症状になって、乾いた咳が激しく出る、息苦しいなどの症状となり、自分で呼吸することが困難にな場合には人工呼吸器が必要になります。

私達の肺には新鮮な酸素を取り込んで血液を通して体内に送り、二酸化炭素を体外に吐き出すという大きな目的がありますが、鼻や口から取り入れられた空気が肺に到達するまでには鼻、口→気管→気管支→肺の順に通り、肺炎は肺に炎症が起こった状態なのです。

肺の末端には直径数百ミクロンの肺胞という組織があって毛細血管が張り巡らされ、酸素を取り込んだり二酸化炭素を排出したりしているのですが、肺胞が炎症を起こすと本来は空気で満たされているはずの肺胞に水が溜まるようになり、その結果として黒く写るはずの肺が白く写るのです。

肺炎になって肺胞に水が溜まれば、体の中に新鮮な酸素を取り込むことが出来なくなるので、当然息苦しくなるのです。

私達は普段全く意識していなくても呼吸が行われていて、体中に新鮮な酸素を送り届けてくれているのですが、もし正常な呼吸が出来なくなったら、それは本当に苦しいことで、死ぬかもしれないという恐怖観に支配され、生きている一瞬一瞬が苦痛の連続になってしまいます。

呼吸が苦しい、死ぬかもしれないと思った、これは新型コロナで重症化して治癒した人が一様に体験したことなのです。

ところで皆さん、普段何気なく呼吸できていることを当たり前だと思っていませんか?

普段は当たり前に行われている呼吸ですが、体の中で私達のために命を捧げながら一生懸命に働き続けている細胞の一つ一つは何一つ文句も言わずに働き続けてくれていて、ただ見えないから意識しないだけですが、この細胞が働き続けている事実を見せられますとショックですよ。

細胞の一つ一つに対して本当は心の底から感謝しないといけない事であり、自らの身体の中には、ただひたすらに働き続けて命を捧げている細胞があるという事実を感じましょう。

私達は外に出れなくなったからとか、遊べないからなどで不平不満を口にしてしまいますが、そうしている間にも命を捧げ続けてくれている自らの身体の中の細胞は文句も言わずに働き続けてくれている、実に有難いことなのです。

命に感謝とは自らの命に感謝することです。