散骨供養したら遺骨が無くなって、それで終わりというイメージがありますが、魂までは無くなった訳ではありません。お墓がある方と同じように法事の供養(回忌法要)をすることが出来ます。
散骨供養とは
散骨供養とはお遺骨を粉状にして大自然の中に散布することを言います。後継者のいない方にとっては、お墓を作ったにしてもお参りする人が居なくなり、無縁仏になってしまいますので、無縁仏にならないための選択肢として散骨供養が選ばれているのです。
散骨供養はいつするのか
大切な人がお亡くなりになって四十九日まではお遺骨を家でお祀りし、四十九日の法要が済みましたらお墓へと向かい、納骨することになります。お墓の無い方はこの段階で散骨供養をするというのがよろしいかと思います。
納骨という意味では大自然への納骨ですから、時期的にはふさわしいのですが、散骨供養をするのに決められた日などはありませんので、故人様にもう少しお家でゆっくりしてもらおうと思ったら1年、或いは2年、3年経ってからでも構いません。
3回忌までは法事が続きますので、3回忌の法事が済んでからでもよろしいかと思います。
遺骨を少し残すことをおすすめします
散骨供養の場合でも故人様の位牌があれば仏壇の中に入れておけば、供養も出来ますし、日々の礼拝も出来ますが、お墓参りということが出来ませんので、遺骨が眠る場所で手を合わせるという感覚が無いのは寂しいものです。
やすらか庵では散骨供養を利用される方にやすらか庵(安羅迦庵)特製の手作りメモリアルお守り袋に、故人様の最も大切な部分である喉仏の遺灰を少しだけ入れてお渡しするサービスを無料で行っています。
可能であれば、お遺灰の入ったお守りを自分が生きている限り大切にして、もしご自分が天に召される時には棺桶にそのお守りを一緒に入れてもらえば、たとえお墓が無くても一生守り通したという満足感が得られますし、亡き人も必ず満足して頂けます。
法事は普通に出来ます
お位牌とお守り袋を仏壇にお祀りすれば、自分の家に仏壇とお墓の両方があるようなもので、普通に法事も出来ますし、仏壇の中でお墓参りも出来ます。
法事は亡き人に感謝すると共に、供養の気持ちを手向け、自らの生きる指標を見出す役割があります。
墓じまいした先祖の法事も出来ます
後継者がいないなどの理由で墓じまいをするのに、ちょうど良いタイミングというものはありませんが、70歳を過ぎたらもう実施しないと出来なくなってしいます。
墓じまいをして散骨供養するような場合でも、お墓の中のご先祖の遺灰をメモリアルお守りに入れてお祀りすれば、法事をすることが出来ます。
法事とは
法事は生きている人しか出来ませんし、この世とあの世の繋がりが出来るのは、生きている人がこの世にいるからなのです。
亡き人がこの世に来る目的は、生きている人に会いにくることです。後継者が居なくて自分がこの世に残った最後の人になったとしても、亡き人が守ってくれますので、最後の最後まで来てくれた方が心強いものです。法事はその感謝の気持ちを表現する場なのです。