梵天とは
梵天は仏法を守護する天部の神で、古代インドの神話に出てくる世界の創造神であるブラフマーが仏教に取り入れられたとされます。
梵天の由来
古代インドのブラフマーが万物の存在の根源である「ブラフマン」を神格化したとされ、ヒンドゥー教に於ける三大神に含まれています。
三大神とは
- 創造神…ブラフマー
- 維持神…ヴィシュヌ
- 破壊神…シヴァ
のことで、この宇宙は創造神、維持神、破壊神の意向によって創造と破壊を繰り返しているとされます。
「梵」はブラフマン(brahman)の漢訳になります。
梵天勧請
釈迦が悟りを得てからしばらくの間は悟りの境地を堪能していましたが、果たしてこの悟りの内容が難解であり、人に伝えることが出来るかどうかと思惟していたところ、釈迦の悟りを見守っていた梵天が釈迦に対して法を説くように請願し、三回目の請願でやっと法を説く決心をしたそうです。
梵天は帝釈天と共に仏教の守護神として釈迦に付き添い、仏法興隆のために尽力したのです。
十二天とは
十二天とは、仏教の護法善神である「天部」の十二諸尊のこととです。
十二天のうち、特に八方(東西南北の四方と東北・東南・西北・西南)を護る諸尊を八方天あるいは護世八方天と言い、天地を護る諸尊を加えて十天、更に日月の二天を加えて十二天と言います。
- 帝釈天(たいしゃくてん)
- 火天(かてん)
- 焔摩天(えんまてん)
- 羅刹天(らせつてん)
- 水天(すいてん)
- 風天(ふうてん)
- 毘沙門天(びしゃもんてん)
- 伊舎那天(いざなてん)
- 梵天(ぼんてん)
- 地天(じてん)
- 日天(にってん)
- 月天(がってん)
梵天信仰
梵天は私達の住む六道の世界の中でも最高部に住む天であり、六道を総括して宇宙の創造や破壊を司る神として信仰されています。
梵天の功徳
梵天は仏教の守護神ですから、仏教を信仰する人を守り、外敵を防ぎます。
須弥山の遥か上の世界で、六道の中では最も高いところに居られるのですから、全てのことを掌握し、私達のことを良く見て下さって、困ったことがあれば駆けつけて下さるのです。
梵天の真言
梵天の真言は次の二つがあります
- オン・モウノウバザラ・ソワカ
- ノウマク・サマンダ・ボダナン・ボラカンマネイ・ソワカ