年賀状について
お世話になった人に対する感謝と新年のご挨拶を記し、年始に送る年賀状は奈良時代から続く年始回りを起源とする我が国独自の文化です。
年始回り
年始回りとは新年を迎えての挨拶のために親戚、知人などの家を回ることです。
商売をしている人なら得意先を挨拶して回り、お年賀を配ります。
お年賀とは
お年賀とは新しい年を迎えたことを祝う贈答品のことで、年賀状という意味もあります。
お年賀の品としては洗剤やタオル、お菓子、つくだ煮、漬物、お酒などが選ばれ、基本的に縁起の良い物で、年始の忙しい時期ですから、しばらく置いていても大丈夫な物、食品でしたらなるべく賞味期限が長い物を選びます。
現代の年賀状
近年ではスマホの普及に伴ってラインでの交流が主な通信手段になりましたので、年始の挨拶もラインで済ます方が増え、旧来の紙の媒体である年賀状のやり取りが年々少なくなっているようです。
写真にしても一昔前のフィルムカメラの時代にはプリントしてアルバムに入れて整理していたのですが、今の時代ではデータとしてスマホで呼び出せばすぐに見ることが出来ますので、紙の媒体が不要になっているのです。
それでも紙の媒体としての年賀状はお世話になった方への一年間のお礼と新年の挨拶を述べるための大切な手段であり、挨拶を交わすということはお互いに実に気持ちの良いものです。
年賀状の保管
年賀状はめでたい新年を迎えての挨拶状であり、旧年中に起こった変化や出来事などが書かれていたり、新年に際しての希望などが書かれていますし、お年玉の抽選があることからほとんどの方がそのまま取っておくことになります。
綺麗好きの方でしたら年賀状を保存するためのファイルやフォルダーに挿して保管することになります。
しかし気が付けば何十年分もの大量の年賀状がそのまま保管されていて、捨てる機会もなく押し入れに入ったまま、或いは段ボールの箱に入れて積み重ねてあるのです。
年賀状の処分
年賀状は古い物から順に時々処分するようにしましょう。
古い年賀状は住所が変わってしまったり、お亡くなりになった方も居るはずです。
魂が籠った物ではありませんから普通に可燃ごみとして捨てて構いません。
年賀状のお焚き上げ
年賀状は人と人との交流の証であり、その時々の思いや願いが籠っているのですから、溜まってしまった膨大な数の年賀状はある意味人生の交流関係の集大成であり、普通に捨てることが出来ないという方が結構居られるのです。
皆様から送られてくるお焚き上げ品の中で最も多いのはアルバムや遺影などの写真ですが、その次に多いのが年賀状なのかもしれません。
遺品整理の時に出てきた年賀状でしたら、亡き人に送って差し上げるのがお焚き上げ供養です。