アルバムは冊子のままで構いません、お焚き上げ供養させて頂きます。
目次
アルバムとは
アルバムとは写真を見やすいように綺麗に並べて整理、保存するための冊子のことで、フィルムカメラでは現像した写真を、デジタルカメラではプリントアウトした写真を並べて保存します。
写真をアルバムにすれば長期保管しても写真の劣化が少ないので記念すべき日の写真や思い出の写真をアルバムにすれば、後で思い出を辿ることが出来ます。
アルバムの種類
アルバムには学校や会社、趣味の集まりなどで作成されたアルバムと、自分で作成するアルバムがあります。
学校で作成されたアルバム
学校では行事や大会などの記念的な写真を整理して作成された「卒業アルバム」が卒業時に配布され、ほとんどの方が「卒業証書」と共に保管していますので、随分と年月が経ってから見てみれば、誰しもこんな時代があったものだと感慨にふけるものです。
この場合のアルバムは厚みがあって立派な表紙の付いたアルバムです。
サークルなどで作成されたアルバム
趣味の集まりや同好会などで作成されたアルバムは簡易的な物が多いですが、写真をそのまま渡すよりは、小さな冊子に入れて渡す方が、渡された方の手間が掛からなくて済むのです。
自分で作成したアルバム
自分でアルバムを作成する場合には、結婚してから作り始める方が多く、子供が出来たり新居に移転したりと劇的に人生が変化していきますので、その記念としての膨大な写真の中から選んでプリントしたものを、時系列にしたり、テーマごとに分けたりのアルバムを作るのは、とても楽しいことです。
デジタル時代のアルバム
今や一人一台のスマホの写真機能の進化はすさまじく、カメラを持たなくてもスマホだけで充分に事足りる時代ですが、保存している写真は増え続けるだけで、スマホの故障や紛失などで古い写真を紛失してしまったという苦い経験をされた方もおられることでしょう。
こういう時こそ大切な写真はプリントしてアルバムに収めておけば紛失の心配もなくいつでも見ることが出来るのです。
またデジタル版のアルバムもありますが、電池が必要であったり、規格が古くなったり故障したりで、それほど普及していません。
デジタル時代に於いてもアナログ的な保存の方法はとても優れていて、その利点は
- 故障の心配がない
- いつでも見ることが出来る
- 自分の手でめくるということが思い出を開くことに繋がる
- 年月の経過と共に劣化するが、それがまた良い味になる
アルバムの処分
写真はその人の人生における喜怒哀楽のワンシーンを切り抜いたもので、アルバムは人生の集大成とも言えるもので、時々開いてみれば、こんな時代があったものだと、人生を振り返ることができます。
そんな大切なアルバムでもいつかは処分しないといけない時が来てしまいます。
アルバム処分の時期
アルバムは亡くなった人の遺品整理をしている時に押し入れやタンスの引き出しなどから出てくるものですが、自分が生きている内に終活の一環として処分する方もおられます。
遺品整理として
亡くなった人の遺品整理で必ず出て来る物がアルバムで、特に家族の方がお片付けをしているような場合には、どうしたら良いかと迷うのもアルバムです。
日用品などの不要な物はどんどん捨てることが出来ますが、アルバムには特別な思い出が詰まっているので、そう簡単には捨てられません。
アルバムを開いてみてみますと、子供の頃の自分の成長の様子を写した写真があれば、親の愛情がよく分かったりしますし、故人になってしまってから親の気持ちが初めて分かったりするものです。
写真を見ていて新たな発見があったりしますので、写真には何かを訴えかける力があるのです。
そんな写真の中でも全部見てから次の3種類に分類してみて下さい
- 捨てる物
- 取って置く物
- 捨てるか取って置くか決めきれない物
3つの分類が済んだら次のようにして下さい。
1.の「捨てる物」に関してはゴミ袋に入れますが、出来れば写真は紙に包むか、白い袋に入れてから捨てます。
2.の「取って置く物」は、アルバムの冊子ごとではなくて、本当に大切な写真が数枚あれば良いと思います。皆で見て思い出を分かち合った時点で写真の役目が済んだと思えば良いのです。
3.の「捨てるか取って置くか決めきれない物」に関しては故人の元に届けて差し上げるという意味でお焚き上げ供養の利用をおすすめいたします。
終活、断捨離として
近年では終活ブームで自分の死後の準備をしておくことが奨励されていますが、今の時代は後継者の居ない方が多く、身寄りの無い方の孤独死が社会問題になっているように、自分の死後になるべく周囲の方に迷惑を掛けずに済むようにとの終活は人としてのマナーかもしれません。
また物質文明に浸り過ぎて物に支配されることを痛切に感じるような方は断捨離をしますが、ある意味宗教でもあり、自分自身の価値ある生き方にも繋がってくるのです。
自分のアルバムが最後まで必要かどうかについてはいろいろな考え方がありますが、自分の死後はどうせ誰かに捨てられる物だとすれば、今捨てても何の問題も無いのかもしれません。
しかしながらもし捨てるのであれば潔くて良い行いではありますが、思い出を天に丁寧にお還しするという意味ではお焚き上げ供養がよろしいかと思います。
アルバムのお焚き上げ供養
人は何かをするために生まれてきたのではあるけれど、何か人に役立つような物を残すことが出来れば良いけれど、形あるものは滅びてしまい、形無き物は人の心に残り続けます。
アルバムの役目
アルバムの写真を見ることによって人生を楽しむことが出来ますし、人生のはかなさを感じることも出来ます。
人の生きている時間というものは仏教では刹那と言いまして、指を弾く「パチン」という音と同じくらいの時間しかないそうです。
アルバムは思い出を残す物ですが、人生はあっと言う間に終わってしまい、物として残った物は、必ず滅びてしまう運命なのです。
アルバムはそのことを教えてくれていると思えば尊いものです。
生まれて来た御縁に感謝し、神仏に感謝、それがお焚き上げ供養に繋がるのです。
アルバムをなくして何もかもを忘れるのではなくて、感謝の気持ち、有難うの気持ちさえ忘れずにいれば、それで良いのです。
最後に、黄ばんだアルバムと写真がセットになって、その人の歩んだ人生を表しているのですから、そのままお焚き上げ供養させて頂きます。お焚き上げ供養に出されるのでしたら、冊子のままお出しくださいませ。