パスポートの処分とお焚き上げ

パスポートとは

パスポートとは自分の国籍がある国が発行する身分証明書の事で、仕事や研修、旅行などの目的で出かける時に身分を証明するものとなります。

やすらか庵のお焚き上げ供養には、世界中を旅したご夫婦の膨大な量のアルバムが送られてくることがありますが、一つ一つの写真が旅の思い出の一コマであり、一瞬一瞬の場面はもう二度とないであろうから、その記念として写真に残しておきたいという気持ちが強く伝わってきます。

他の人から見たら旅の途中で撮られたどれも似たような写真であっても、生きてきた証を残したいという気持ちの表れなのです。

そういう方の場合にはアルバムの他にパスポートも一緒に添えられていることが多いのですが、旅の通行手形である使い込まれたパスポートには思い出の国々での出入国を示す印で埋め尽くされています。

パスポートを所有する人が亡くなった場合には全国都道府県の旅券事務所で返納の手続きをとる必要があり、希望すれば失効手続きの済んだパスポートを記念として受け取ることも出来ます。

基本的に名義人が死亡した時には自動的にパスポートの効力が無くなりますので、届け出する義務はなく、届け出しなくても罰則はありませんが、なりすましなどで悪用されることがありますので注意が必要です。

身近な人が亡くなった後には手間の掛かる死後の事務的な処理がたくさんありますので、その時にパスポートの処分も行えば安心です。

パスポートは全国都道府県の旅券事務所で返納手続きが出来ますので、亡くなった方の事務処理の時に返納してしまえば自分で処理する必要はありません。

有効期限の切れたパスポートはパンチで穴をあけるなどして捨てても構いませんが、シュレッダーにかけた方が安心です。

返納処理が済んだパスポートを記念に持ち帰ったけれど、故人に届けてあげたいという時にはお焚き上げ供養が理想です。

旅の通行手形として世界中持ち歩いた大切な思い出の記録ですから、ご本人に届けて差し上げることでその役割が果たせることでしょう。