我が国の人口減少
我が国の人口は第二次世界大戦後の復興という大きな目標を掲げて右肩上がりの経済成長を為し解けましたが、2008年の1億2,808万人をピークに減り始め、減っていく勢いは増すばかりです。
出生数の減少
人口が減っているということは少子高齢化が進んでいるということでもあり、高齢者の死亡が増加していることと、出生数が減少していることの二つの要因に依ります。
厚生労働省が6月7日に2018年度の人口動態統計を公表しましたが、出生数は91万8397人で3年連続で過去最少を更新し、死亡数は戦後最多の136万2482人だったとのこと。死亡数から出生数を差し引いた自然減は44万4085人と初めて40万人を上回り、人口減少はさらに加速していることが分かりました。
生まれる人よりも亡くなる人の方が多ければ当然人口は減少しますが、その減少の仕方が年々加速しているということは、もう人口の減少に歯止めが効かない状態になっているのです。
国力の低下
人口が減れば国としての生産力も落ち、国家としての収入も減りますので、福祉などの費用が当然減少し、特に医療や年金に関しては少数の若者が多くの老人を支えることになり、いつかは破綻してしまうことが予想されます。
借金が出来るのも力のある証と借金に借金を重ねて成り立っているのが今の世の中、これがいつまで続くことやら、今が良ければ将来のことは考えないという、自分達だけのことしか考えないような現状では私達の子や孫の世代になれば明るい未来が無くなってしまいます。
人口が減ることは事実として受け入れて、人口が減っても貧しくない、豊かな心を持ち続けることが必要です。豊かな心とは相手の幸せを願う心です。毘沙門天信仰は心が貧しくなってはいけないことを説きます。
心豊かに
国際的に見て見ますと周囲では人口が増え続け、先進国として成長している国があるような中で先進国だと思っていた自分の国がいつの間にか後進国の仲間入りしていて、国として貧しくなるばかりで、自分の生活も苦しくなるばかりでは希望を持って生きていくことが出来ません。
これまでは経済の成長が優先されて、たくさんの物に囲まれているという物の豊かさが心の豊かさだという常識がありましたが、こういった常識は捨て去るべきです。
第二次世界大戦後の荒廃した国土の元で、何もかも失った状態からの立て直しでガムシャラに働いて経済的に豊かになったという経験は中々消え去るものではありません。
しかしながら本当の心の豊かさとは家族が仲良く過ごせること、そしてたとえ一人であっても心安らかに毎日を過ごすことです。
こういう時代だからこそ真の幸せに気付き、実践していくことで心が豊かになるのです。