数珠とは
数珠とは穴が貫通した小さくて丸い珠に紐を通して丸い輪にした法具の事であり、念珠とも言い、108個の珠があるのが基本で、念仏や真言などを唱える時の数を数えるために使います。
数珠の使い方
数珠は僧侶なら何処に行く時でも必ず持って行く必需品であり、真言や念仏の数を数える時に使いますし、ただ腕に掛けておくだけの使い方や、場合によっては山伏のように首から掛ける使い方もするのです。
腕輪念珠のように腕にはめるタイプの念珠でしたら護身用に、或いはパワーストーンとしての使い方もあります。
数珠の紐が切れる訳
数珠は魔よけの意味もあり、法具として毎日使えば当然消耗するのですが、数珠の珠がすり減ってしまうようなことは滅多にありませんが、珠をつないでいる紐は使えば切れやすいのです。
真言宗では勤行の前後に数珠をジャラジャラと音とを立てて擦る習慣がありますので、使えば使う程紐が緩んできて、磨り減ってくるものです。
数珠の珠が108あるのは私たちの煩悩の数であり、数珠を擦るのは百八の煩悩を磨り潰すためと言われています。
数珠の紐がきれたら縁起が悪い!?
数珠の紐が切れますと、珠がはじけて飛んで行ってしまいますので、探すのに一苦労することになります。
お墓参りに行った時の草むらの中など、切れた場所によっては全部の珠が見つからないという事も実際にあります。
数珠の紐が切れたら縁起が悪い、悪いことが起こると言われることがありますが、本当に縁起が悪いことなのでしょうか。
仏道で使われる法具に関しては行者を守ってくれる物でもあり、紐が切れることによって守ってもらったのだと思えば大変に有難いことなのです。
数珠の紐が切れる事によって悪いことが起きると思えば、本当に悪いことが起きるものです。
思うことは形になる、これは大自然の法則ですから、結果を良くしようと思ったら、決して悪く思わないことです。
切れた数珠の紐を自分で直そう
お師匠様に頂いた数珠が切れました。
昔から数珠が切れると身代わりに守ってくれたのだと言われ、これはお師匠様が守ってくれたのだと思えばとても有難いので早く修理をしないといけません。
今回はとりあえず中の紐だけを交換しますので、中の紐はアジアンコードを使います。
切れた数珠の珠を外して同じ順番でアジアンコードに入れていきます。
穴にアジアンコードを通すだけの単純作業ですが、赤珠が一個足りなかったので他の切れた数珠から補填し、半分終わった所で一番大きい親珠はT字型の穴が開いています
こんな感じで紐が通っていたので、同じようにするには細い針金の先をL字型に曲げた物を作って引っ掛けて取り出す作戦です
親珠に繋がる上下2つの房は独立したパーツになっていますので紐で結んで完成です。
親珠のT字になった穴に紐を通すのが水晶珠で中が見えていますので比較的簡単でしたが、中が見えていなかったら難しいかもしれませんが、紐を中に通して針金で引っ張り出す方法で行けると思います。針金は0.5ミリ位の細い針金かビニール袋の口を結ぶ細い針金などで代用できると思います。
本当は紐を編まないといけないようですが、しっかり結べば大丈夫です。
修理完了です、やれば出来る、数珠屋さんに出せば房も新品に替えてくれて5千円近くかかる修理が自分で出来ました。
私の数珠は師僧から頂いた物で師僧の念が籠っていますので一生使うものでございますが、皆さんがお持ちの法事用などの普段使いの数珠が切れてしまって、どうにも使えなくなってしまったらゴミとして捨てるのではなくてお焚き上げの利用をおすすめいたします。