ホセ・ムヒカ元大統領

2010年3月1日から2015年2月末までウルグアイの大統領を務めたホセ・ムヒカ元大統領が5月13日89歳で死去しました。

自分の収入の9割を貧しい人達に寄付し続け、月1000ドル強で生活し、持物は1987年製の車とトラクター、農地のみで大統領官邸には住まずに郊外の質素な自宅で暮らし、2012年にブラジルのリオデジャネイロで国際会議が開かれた時の演説では物質的な豊かさばかりを追い求める国際社会の在り方を批判し「貧乏とは少ししか持っていないことではなく、無限に欲があり、いくらあっても満足しないことです」と述べたことは有名で、その考え方は書籍化、映画化されて今でも多くの人に影響を与えています。

ホセ・ムヒカ元大統領は無神論者ですが、「貧乏とは少ししか持っていないことではなく、無限に欲があり、いくらあっても満足しないことです」という考え方は仏教欲望に対する教えと同じであります。

仏教では欲望を否定することが悟りへの第一歩になるのですが、在家の人にとっては小欲知足の実践が現実的であり、少しの欲で満足することによって他との争いを避け、幸せを実現し、平和が実現するのです。

今の世の中に一番必要なことは満足するということを知ることではないでしょうか。