鯉のぼりと五月人形
こどもの日は端午の節句とも言われ、男の子の健やかな成長を願って鯉のぼりを上げ、五月人形を飾り、柏餅を食べて菖蒲湯に入るという実にお目出度い日です。
こどもの日の由来
中国の後漢書には急流にある竜門と呼ばれる滝を多くの魚が登ろうと試みたが鯉のみが登り切り、竜になることができたことにちなんで「鯉の滝登り」が立身出世の象徴になったことが我が国の鯉のぼりに繋がり、鎧兜を飾るのは「勝負必勝」の願いを込めて、更に菖蒲湯の菖蒲も「勝負」にかけて、柏餅の柏の葉は「子孫長久」の象徴として、これらの物が全て子供の勇ましい、そして健やかな成長を願うことに繋がっているのです。
古の時代に男の子は、強くたくましくあることが立身出世の条件で、強い武士、武将はあこがれの的でしたが、近年ではテレビでもオネエ&オカマ芸能人やニューハーフタレントが続々登場して有名になるものですから、強くてたくましいことが優れているという価値観は崩壊しているかもしれません。
オネエでもオカマでも個性は個性として、とにかく人の役に立つ人として元気に成長するよう願う心は何時の時代も同じことなのです。
鯉のぼりや五月人形は何歳まで
男の子が居る家庭では毎年こどもの日が近くなれば、鯉のぼりや五月人形を飾りますが、何歳まで飾れば良いのでしょうか。
何時まで飾るかという事に関しては特に決まりはありませんが、昔から言われていることとして
- 七五三の祝いをする七歳まで
- 昔の成人式である元服の15歳位まで
- 成人式を迎える20歳ぐらいまで
ですが、子供と言えどもある程度の年齢になりますと鯉のぼりなどには興味を示さなくなりますので、ある程度子供が自立したかなと思う頃に止めるのがよろしいかと思います。
鯉のぼりや五月人形が不要になったら
鯉のぼりや五月人形が不要になっても当分の間は押し入れなどに仕舞っていることが多く、その理由として
- 親からの頂き物だから
- 高価な物だから
- 縁起物だから
- どうするかすぐには思いつかないから
などですが、捨てると罰が当たりそうですし、誰かに差し上げる訳にもいきませんし、結局は何時までも押し入れの中にあり続けるのです。
不要の鯉のぼりは寄付がおすすめ
鯉のぼりは地域おこしの行事としてたくさんの鯉のぼりを吊るして観光名所になっている所もあり、実際にこどもの日の前後に使われるために寄付を募集している自治体がありますので、寄付がおすすめです。
毎年上げてもらえることで無駄にならないこと、そしてたくさんの鯉のぼりを見に来る人が居て観光名所になることなど、寄付する人とされる自治体の双方の利益が一致した良い企画だと思います。
今の時代は家の庭に長い竿を立てて大きな鯉のぼりを上げるような習慣が非常に少なくなってきました。
一昔前まではこどもの日が近くなればどの家の庭にも鯉のぼりがたくさん泳いでいて、子供たちの歓声がこだましていたのですが、今の時代には子供達の姿は少なく、お年寄りばかりの街になってしまっています。
五月人形はお焚き上げ
五月人形は本人に代わって厄を取ってくれるという身代わりの役目を果たしますので、兄弟間での使い廻しはしませんし、人に差し上げるような物ではありません。
お焚き上げ供養で厄を取り除き、天に感謝してお還しする方法がよろしいかと思います。