人生とは

人生は短いイラスト

人生とは人が生きている間の出来事のことです。

人生百歳時代

老人のイラスト

日本人の平均寿命は戦前の頃までは「人生五十」と言われていましたが、厚生労働省の発表によると令和4年の日本人の平均寿命は81.05歳、女性が87.09歳で、前年と比較するとわずかに減少していますが、これは新型コロナの影響であり、傾向としては平均寿命はまだ増え続けているのです。

戦前の時代では国民の栄養状態も悪く、医療や福祉も充分ではなく、生活水準も低かったことが主な原因で平均寿命が短かったのですが、戦後の経済成長と共に国民生活が豊かになることに比例して平均寿命が延び続けているのです。

80歳まで生きることで平均レベルになるのですから、今や人生百歳時代に突入し、百歳を超える高齢者は珍しい事ではなく、近所に普通に居るような時代なのです。

百年という歳月は1世紀であり、特に近年の1世紀の間には時代が目まぐるしく変わっているのですから、それだけの時間生きているということは凄い事であり、百年生きている大木を見ても貫禄を観じますので、とても長い時間なのです。

地球の年齢

地球のイラスト

地球の年齢の46億年と比較すれば私達の寿命など短いもので、仏教的な時間の概念からしても私達の生きている時間は刹那(せつな)の瞬間です。

地球は悠久の歴史の中で、無数の生命の誕生と消滅を見守ってきた生命の揺りかごであり、私達の魂が永遠の旅を続けているとしたら、今の瞬間に人としての命があることは類稀なことであり、貴重なことでもあるのです。

地球や宇宙の年齢と比較してあっという間に終わる私達の人生ですが、中々得ることが出来ない貴重な時間を与えてもらっていると思えば、決して無駄にしてはいけません。

最後は必ず来る

臨終のイラスト

釈迦は私達人間が持つ逃れることの出来ない苦しみである生老病死を四苦として、その中でも死ぬ苦しみである死苦を最大の苦しみと説きました。

輪廻転生の対象である六道の中でも最高位の天界には苦しみが存在しないけれど、只一つの苦しみがあって、それは天界を去る時の苦しみだと言われていますが、死というものが避けることの出来ない最大の苦しみなのです。

死ぬことの苦しみには肉体的な苦しみと精神的な苦しみがあります。

肉体的な苦しみ

地獄のイラスト

ガンの末期症状になりますと細胞が暴走して自分自身を攻撃して止まらなくなることから、苦しみの連続となり鎮痛剤を打ち続けるのですが、やがては最強の鎮痛剤でも効かなくなってしまいますので、苦しむ姿を見ていながら何も出来ないこともまた苦しみになるのです。

新型コロナに感染して肺機種などの持病が悪化してしまったら充分に息が出来ない苦しみと戦うことになります。

息が充分に出来ない事はとても苦しい事で、身体の機能や脳の機能まで低下してしまいます。

死ぬ時には息が止まり、心臓が止まりますので、大きな苦しみを伴いますが、その時に意識が無ければ静かに眠るように息を引き取ることになります。

精神的な苦しみ

癌の宣告-堕ちていく人

精神的な苦しみとは次のようなものです

  • 必死の思いで作り上げた財産を手放したくない
  • もう一度会いたい人が居る
  • どうしても行きたい場所がある
  • どうしても知りたいことがある
  • 謝りたい人が居る
  • 自分が居なくなったら子供や家族を悲ませ、生活に困るだろう
  • 死後の世界に行くのが怖い

一言で表すとしたら「まだやりたいことがある」で、道半ばで終わらせたくないという強い気持ちの表れです。

そしてこの世を去って未知の世界である死後の世界に行くことはとても恐ろしいことです。

悔いの残らない人生を

僧侶の説明のイラスト

人は誰しも最後の瞬間を迎える時が必ずやってきます。

その時に「とても良い人生でした、ありがとう」と言えますでしょうか。

生きている一瞬一瞬を無駄にせず、大切にしていくしかありません。

感謝の言葉を述べて去っていく人の行き先は明るく、恨みの言葉を述べて去っていく人の行き先は暗い世界なのです。

悔いの残らない人生にしましょう。