火の車

「百怪図巻」(ひゃっかいずかん)は江戸時代中期の佐脇嵩之(さわき すうし)によって描かれた妖怪絵巻物で、全30点の妖怪画が収録されている中の一コマ「火車」の場面です。

生きている間に散々悪事を働いた人が亡くなると、地獄の獄卒が燃えたぎる炎に包まれた車を引いて迎えに来るのですが、その車のことを「火車」と言い、場合によっては生きている時に迎えに来ることもあるそうです。

生前中の行いが良くないと生きていても地獄に連れて行かれるという火の車は民衆に恐れられて、悪事を働けば必ず天の罰を受けるという仏教の勧善懲悪の思想が色濃く反映されています。

あまりにもひどい悪さをすれば、たとえ生きていても火の車に載せられて、情状酌量の余地はなし、即地獄行きです。

「我が家の家計は火の車」と言う時には、火の車に載せられますと熱くて苦しくて仕方ない、その有り様を火の車と言うのです。

新型コロナの影響で皆さんの家計が火の車になりませんようにお祈り申し上げます。