帰依三宝とは
帰依三宝とは悟りを開いた「仏」と仏の説く教えである「法」、法を説いて広める「僧」の三宝を信じ、教えに従い、拠り所とすることです。
三宝とは
三宝とは仏宝・法宝・僧宝の三つの宝のことです。
「仏宝」とは悟りを得た者の宝のことで、人として生まれ悟りを得て仏になった釈迦如来をはじめ、如来と言われる仏は全て仏教に於ける宝です。
仏が説いた教えは「法宝」と言う大切な宝物で、真実の教えであり、悟りを開くという事は宇宙の真実の姿を知るということですから、法は何時の時代も変わることが無く、何処の世界でも、誰にとっても共通した普遍的な教えなのです。
仏の教えを説く役割を果たしているのが「僧宝」であり、僧は自らの行いを正し、仏に仕えることをしながら正しい仏の教えを伝えているのです。
人生の宝物
私達にとっての宝物とは中々得られない価値のある貴重なもので、もし得ることが出来たなら大きな満足感を味わいながら大切に箱に仕舞っておいて、時には人に見せることにより人から称賛されて優越感に浸るものではないでしょうか。
宝物と言ってもそれが「物」や「人」など人の価値観によって多種多様の宝物があり
- 「物」…車や家、宝飾品や工芸品など
- 「御縁」…人生のパートナーや師匠、友人など
- 「経験」…海外旅行、趣味など
- 「知識」…資格、検定など
ありとあらゆる宝物は、性別や年齢、価値観などによって違ってくるのです。
しかしどんなに大切な宝物であっても持っているだけでは飽きてしまって見向きもしなくなるでしょうし、価値のわからない人から見たらただのゴミであり、その人が亡くなってしまえばいとも簡単に捨てられてしまうので、お焚き上げ供養で大切にしていた物を天に届けてもらえるような人はまだ幸せな人かもしれません。
私達にとっての本当の宝物とは
- 何時の時代であっても変わらぬ
- 何処に住んでいても同じ
- 全ての人が納得する
宝物のことで、仏法では真の宝物として仏宝・法宝・僧宝を説くのです。
三帰依について
三帰依とは仏・法・僧の三宝に帰依することで、真言宗の勤行でも最初に「帰依仏、帰依法、帰依僧」と唱えられる大切な部分です。
帰依すること
「教え」があってそれを「信じる」こと、そして「生活の拠り所」とすることが「帰依」ならば、それはまさに「信仰心」であり、毎日の帰依の積み重ねによって信仰心が出来るのですから、帰依する対象が宝物であり、その宝物は今大切にしないと二度と出会うことが無いかもしれませんし、その宝物によって自らの心が豊かになり、人の心さえも豊かに出来るような宝物なのです。
三宝という宝物に出会うようなチャンスは中々訪れるようなことはありませんので、貴重な宝物を大切にして、心豊かな人生を送りましょう。