菩薩戒とは
菩薩戒とは大乗仏教の菩薩が受けて守るべき戒のことで、三聚浄戒(さんしゅじょうかい)の性格を持ちます。
三聚浄戒について
三聚浄戒(さんしゅじょうかい)とは大乗仏教の菩薩戒を3種に整理したもので、戒めを守り一切の悪を防ぐ摂律儀戒(しょうりつぎかい)、進んで善を行う摂善法戒(しょうぜんぽうかい)、一切の衆生を教化し益することに努める摂衆生戒(しょうしゅじょうかい)から成ります。
摂律儀戒とは
仏の戒めを守り悪を防ぐための五戒、八戒(八斎戒)、十戒、具足戒などの小乗戒のこと。
天台宗では梵網菩薩戒を指し、それは十重禁戒、四十八軽戒のことです。
摂善法戒とは
戒の基本は悪なる行いをすることなく、善なる行いをすることです。
摂善法戒とは自らの意思であらゆる善なる行いを実践することです。
摂衆生戒とは
摂衆生戒とはあらゆる衆生をありのままに受け入れて導き、利益することです。
如何なる衆生であっても、漏れなく受け入れて、利益を与えることは菩薩の大切な役目です。
菩薩の修行
菩薩はたくさんの戒を守りながら衆生済度の修行を続けているのですから、苦しいことばかりだと思います。
しかし菩薩は自分の事は一切言うことなく、他の幸せを願う事ばかりしていますので、自分の喜びというものがなく、他の喜びが自らの喜びなのです。
更に菩薩は生きている人ばかりではなくて様々な世界の魂も救済するのが仕事ですから、とにかく仏門に入って得度、受戒をして戒名を頂き、戒律を守りながら仏道の修行をする者が増えることを喜びとし、更には仏道を成就させることを最大の喜びとして自らも修行し、そして共に修行する人達を応援して下さるのです。