松飾りとは
松飾りとは正月に飾るために松迎えした松の枝に飾り付けをしたもので、松の枝が入っているお飾りを松飾りと言います。
松飾りの由来
松の木は古代より中国でも不老長寿の象徴として不思議な力が宿る聖なる木とされていますが、その理由としては
常緑である
常緑樹は寒い冬になっても葉を落とすことなく緑の葉をたたえていることから、一年中休むことなく成長し続けるその姿は強い生命力の象徴とされています。
神々が天から降りてくる樹として常緑樹が選ばれることが多いのは、一年中常に休みなく緑の葉をたたえている力強さと冬でもよく目立つことによるものです。
松の木は神様への供物としても使われるのは、一年中使えること、そして冬の時期であるお正月にでも緑の葉をつけた姿で使えることに依ります。
高い木である
神々が天から降りてくるのにふさわしいは目印としての高い木ということになりますが、松の木は高さが30m以上にもなり、年月の経過と共に風格のあるその姿は一本一本違う独特の姿をしていることから、御神木にふさわしい木であります。
寿命が長い
松の木の寿命は長いもので千近く生きると言われ、静岡県藤枝市藤枝の「大慶寺」の境内では根周り約7m、樹高約25mのクロマツが四方に枝を伸ばしていて「久遠の松」と呼ばれ、今から約750年前、日蓮聖人が比叡山で学んだ帰りに手植えしたと伝えられています。
このように冬でも常緑で寿命が長い松の木は不老長寿の象徴とされているのです。
祀る木
松の木は「祀る」という言葉に繋がることから、とても有難い木であり、あらゆる要素を総合しても神が降りてくる、或いは神に供えるという意味で松の木は特に優れた木であるのです。
松飾りと門松の違い
松飾りは松の枝を使った正月飾りのことを言いますので、松の枝が使ってあれば屋内、屋外に関わらず全てが松飾と言いますので、門松も松飾の一つということになります。
松飾りは何時まで
松飾りが家にある期間のことを松の内と言い、1月の15日もしくは7日までとされ、松飾りを片付けることを松下ろし、松あがり、松払い、松引き、松送り、松納めなどと言い、松飾りを片付けた後のことを松過ぎと言います。