福笑いとは
福笑いとは正月に遊ばれる我が国の伝統的な遊びで、目隠しした人がお多福の顔の輪郭を描いた紙の上顔のパーツを置いて出来上がりの可笑しさを笑う遊びのこと。
笑う門には福来る
「笑う門には福来る」とは昔からよく言われることですが、門とは家のことですから、「笑い声の聞こえる家には福の神がやって来る」という意味です。
福の神は笑い声の聞こえる家にやって来ますが、泣いてばかりいたり、喧嘩の絶えない家には疫病神や貧乏神、死神がやって来るのです。
特にお正月には歳神(としがみ)や七福神などの来訪神が各家々を廻るのですが、笑い声の聞こえる家から順に廻っていくそうですから、静まり返って物音のしない家は飛ばされるかもしれませんよ。
「おかめ」と「ひょっとこ」
福笑いにはふくよかな顔をした「おかめ」と口をすぼめてひょうきんな顔をした「ひょっとこ」が使われますが、その理由は何でしょうか。
おかめ
おかめは古代の日本では美人とされた女性の顔で、広い額、低い鼻、小さい頭、ふっくらとした頬をした女性のお面のことで、お亀、阿亀(おかめ)とも書いて、お多福、阿多福(おたふく)とも言います。
このお面の由来は日本神話に出てくる日本最古の踊り子と言われるアメノウズメと言われています。
太陽神である天照大神が天岩戸に隠れて世の中が暗闇になってしまった時に天岩戸の前に集った神々の前でアメノウズメが滑稽な踊りを舞ったことで神々が大喜びし、その様子を見ようと天照大神が岩戸を開いて出てきたので再び世の中に光が戻ったという伝説の踊り子です。
ひょっとこ
口をすぼめて曲げたような表情に頬かぶりをしている男性のお面のことで、潮吹き面とも言います。
舞楽の二の舞に登場する滑稽な役を演ずる面がそのまま神楽に移行したと言われ、滑稽な道化役としての役割が様々な芸能に採り入れられたのです。
ひょっとこの由来は口が徳利のようなので「非徳利」(ひとっくり)から来ているという説と、竈(かまど)の火を竹の筒で吹く「火男」(ひおとこ)から来ているという説があります。
「おかめ」が福を呼び込む女性の神であるのに対して「ひょっとこ」は台所の火を司る神であります。
神々はひょうきんな顔をして踊りながら家々を廻るということが、伝統芸能を通して伝えられてきたのです。
福笑いのコツ
福笑いは家族揃ってワイワイガヤガヤ盛り上げて、何があっても大笑い、大きな声で笑うことが大切です。
「おかめ」も「ひょっとこ」も笑うことが大好きで、笑顔で家を幸せにする神なのです。
笑うことで家に神様を呼び込めば、更に七福神も毘沙門天も家を護ってくれて幸せにしてくれるのです。
「楽しいことが無いから笑えない」のではなくて「笑っていれば楽しくなる」のが福笑いの法則なのです。
福笑い無料ダウンロード
左から「おかめ」輪郭 「ひょっとこ」輪郭 「おかめひょっとこ」パーツです。
私が描いたイラストでオリジナル福笑い作ってみました。
A4サイズでPDF形式になっており、無料でダウンロード出来ます。
A4の紙に印刷すればちょうどいいようにしています。
次の3枚をダウンロードして、顔のパーツははさみなどで切って下さい。
下のリンクをクリックすればPDFが開きますので、名前を付けて保存して下さい。
昭和の世代はお正月によく遊んだ、昔懐かしい福笑い!
大人も子供も遊んで笑おう、今の時代に一番必要なのは笑いです。
「おかめ」と「ひょっとこ」は日本の国を護っている神なのだ。
男女が仲良く、家庭が仲良くしてさえいれば世界は平和です。
福の神が必ずやって来てくれます。