笑う門には福来る

笑う門には福来る

「笑い声の聞こえる家には福がやってくる」という意味で、家の入口で人の出入りする所である「門」の中から人の笑い声が聞こえる家には、外から福の神が訪れるということ。

福の神とは

「笑う門には福来る」の「福」とは「福の神」として、家に福をもたらしてくれる「来訪神」のことで、来訪神には福の神などの幸せをもたらしてくれる神と、厄病神などの不幸をもたらす神が居るのです。

福の神が家に居ればその家は幸せな家となり、

などの様々な福をもたらしてくれるのです。

福の神としての七福神

七福神とは「恵比須天」「大黒天」「毘沙門天」「寿老人」「福禄寿」「弁財天」「布袋尊」の集まりで、宝船に乗ってやって来て、家々を廻ると言われています。

七福神は日本、インド、中国の神様が集まった福の神、長い歴史の中でいろんな神と離散集合を繰り返し、福を授ける福の神として現在の姿に落ち着いたのです。

家々を廻る来訪神は毎年正月になればやって来る歳神信仰とも重なって、正月には福の神が家に来るようにと門松注連縄鏡餅などを供えてお迎えするのです。

金銀財宝が満載された宝船に乗って大海原を航海している絵は良く見られます。

毘沙門天以外は笑っているのが特徴で、笑うことが幸せであり、笑わないと幸せにならないことを教えておられるのです。

笑うという事

近年は医学の発展とともに、医療器具や薬も飛躍的に進歩していますが、癌など、未だに薬では治らない病気が多いような中で、笑うことの効果が注目されているのです。

大阪国際がんセンターと吉本興業などがタイアップして「お笑い」ががんの治療に役立つかという取り組みが検証されています。

人は笑うことによって免疫力が増すことは昔から知られていることで、この笑うということを医療にも取り入れようとしているのです。

「笑う」ということは「嬉しい」という気持ちの表われとして誰もが自然に出る表現で「泣く」と同様に人間だけが出来る感情の表現です。

私達は笑うことで人と人とのコミュニケーションを深めたり、他人と気持ちを共有して「幸せ」であることを感じることが出来るのです。

そして笑いは平和の象徴でもあり、笑いの輪を広げていくことによって平和が広がっていくのです。

笑っている時には心の中にストレスが無く、平和な状態ですから、極楽浄土の住人たちの表情は全て穏やかで笑みのある表情をされて居られるのです。

笑いは免疫力を向上させる

私達の体の中には、体内に入ってきたウイルスや細菌を排除する働きを持ったナチュラルキラー細胞(NK細胞)があって、このNK細胞の数が増えたり活性化すると免疫力が上がるという事が医学的に分かっています。

私達が笑うことによってその刺激は脳内の伝わって免疫機能活性化ホルモンの「善玉ペプチド」が大量に分泌され、この善玉ペプチドが血液やリンパによって全身に運ばれてNK細胞が活性化されるのです。

笑いの医学的な効果としては

  • 免疫力を高めて病気に対する抵抗力を強める
  • 血液の循環を良くする
  • 血糖値を改善する
  • 睡眠の質を高める
  • 自律神経を整える
  • 脳の活性化
  • うつ病の改善
  • 認知症の予防

などの素晴らしい効果があることが分かっているのです。

しかしこれだけの効果があることが分かっていても医療に積極的に取り入れられないのは「お金にならない」からであり、こんなことを勧めても誰も儲からないからなのです。

大きな声で笑うこと

門とは家の入口のことです、家族の者が笑っていれば、その笑い声は門から外にも聞こえます、大きな声で笑えば笑うほど、外に聞こえるのですが、「大きな声で笑う」のが大切なことなのです。

大きな声で笑うことのメリットは

  • 免疫が最大限活性化する
  • 家族や仲間で共有出来る
  • 筋肉や神経に良い刺激になる
  • 新鮮な空気を体に取り込める
  • 気持ちが安定する
  • 幸せを感じることが出来る

福の神は家の外からやって来ますので、大きな笑い声が聞こえる家はすぐに分かりますが、笑い声が聞こえなかったり、泣いてばかりいる家や喧嘩の絶えない家に来ることはありません。

神様には七福神のような福の神と貧乏神、疫病神、死神のような災いの神がいて、大きな声の笑い声が聞こえる家には福の神が来ますし、喧嘩ばかりしたり、全く会話の無いような家には災いの神がやってくるのです。

大きな声で笑ってさえいれば福の神がやって来るのですから、大きな声で笑うという事が大切なのです。

楽しいことが無いから笑えない

そんなことを言っても、楽しい事なんか一つも無いから笑えないのに、どうやって笑えと言うんだ、という方がたくさん居られるのは事実です。

一般的には「楽しいこと」があれば「笑う」につながりますが、「楽しいこと」が無ければ「笑う」ことにつながりません。

「楽しいこと」が先か「笑う」ことが先かと言えば、普通でしたら楽しいことがあるからこそ笑えるんだというのが世の中的に正しいのですが、仏教的にはどうでしょうか。

この世の事象は「因果応報」と言いまして、原因があってそれに応じた結果が生じることは真実の道理です。

つまり「楽しいこと」が原因で「笑う」が結果として生じているのです。

しかし原因と結果の現れ方は世の中の一般常識で考えてはいけません。

因果応報の道理であっても「笑う」ことをした結果から「楽しいこと」が出現することがあるのです。

それでは笑いさえすれば楽しい旅行や映画、コンサートなどが玉手箱のように出てくるのかと言われたら、そうではありません。

それには価値観を変えることが必要なのです。

価値観を変える

私達がそれぞれに持っている価値観は考え方や環境などに影響され、車を持っている人なら高級車が良いと思う人もいればスポーツカーが好きな人、ワンボックスが好みの人、更にはあれば何でも良い人や、車なんて要らないと思う人などのいろいろな人の価値観で世の中が成り立っています。

しかし私達の価値観をすぐに変えろと言われても、たとえばスポーツカーが良いと思っている人にいくらワンボックスカーがいいよと勧めても何の価値観も無いのです。

人としての「幸せ」の価値観は皆違います。

たとえば不幸なことばかり起こる人は何一つ幸せだと思うことがありませんが、現実生活の中で小さな幸せはいくらでもありますので、そういう幸せを喜び楽しむようにすれば人生が必ず変わってきます。

小さな幸せとは

  • いつも通りに会社に行くことが出来て良かった
  • 朝のコーヒーがおいしかった
  • 家族に「おはよう」が言えた
  • 子供の元気な顔が見れた
  • 家族でご飯を食べることが出来た
  • 今日も一日健康で過ごせた
  • 安全運転で帰ることが出来た
  • ゆっくりお風呂に入ることが出来た

こういつた何でもないような普通のことを小さな幸せとして喜ぶのです。

しかも大げさに喜ぶことで大きな声で「あーおいしかった~」と家族で笑えば良いのです。

普通の当たり前のことであっても、どんなことでも笑ってさえいれば、確実に福の神がやって来て幸せになれるというのが「笑う門には福来る」なのです。

幸せの秘訣

楽しいことが無いのに、どうやって笑うんだ、という人には決して福の神は来ません。

楽しいことを作り出す

楽しいことは、作ろうとしても中々出来ないもので、特にあまり会話の無いような家庭では、笑うということを忘れてしまっているのです。

しかし、無理して笑えることを作り出すのではなくて、まずは用が無くても笑うのです、おもしろくないから笑わないのではなくて、笑うことから始めるのです。

その笑いが楽しいことを連れてくるのです。

笑ってさえいれば、必ず福の神がやって来て、幸せになります。

福の神はどんどん幸せを運んで来るので、笑えば笑うほど幸せになるのです。

それが幸せになるための秘訣なのです。

家族の会話が無くて、辛い、しんどい、面白くない、とばかり言っていたら、貧乏神、疫病神、死神の格好の餌食になってしまいます。

こういった災いの神は、相手が苦しめば苦しむほど喜ぶので、どんどん不幸になってしまいます。

笑うということは、お金がかかりません、タダで出来ることです、しかし、このタダでできることを侮ってはいけません、

実は幸せのための大切な秘訣が隠されているのです。

七福神は今日も笑って、笑って、人々を幸せにしているのです、あなたのすぐ傍に福の神はいます、今すぐにも幸せになれるのです。