空き家とは
空き家とは住む人が居なくなった家の事で、我が国では少子高齢化、核家族化、人口の減少、都市部への集中などの理由で空き家が増えています。
家がお荷物に
一昔前までは家屋敷は長男が相続するもので、特に農業や林業を自営している人にとって家屋敷は財産としての価値がありましたが、農業や林業などの一次産業は収入が不安定で長時間労働、近隣との付き合いが面倒なことなどが嫌われて、若い人達は次々と新天地である都会に移住しています。
やがて家族を持ち都会で家を建てたりマンションを購入した人達は故郷に戻ることなく住み続け、故郷に残された両親が共に亡くなってしまえば故郷の家は空き家になってしまうのです。
空き家はそのまま放置していますと痛みますし泥棒や放火などの被害に遭いやすく、防犯上好ましくありませんので何とかしたい所ですが、片付けなどがありますのですぐに手を付けることが出来ません。
そのままにしておく訳にはいきませんので、時々見に行ったり掃除したりなどの管理が必要になりますし、何と言っても相続人に固定資産税が掛かってくることで新たな負担になってしまいます。
住む人が居なくなってしまった家をどうするか、という問題が今地方での深刻な問題になっているのです。
親孝行
人間ある程度年齢を重ねて来て親の恩が分かる頃になり親孝行しようかと思った時には既に親がこの世に居なかったりしますので、「親孝行したい時には親は無し」の諺で言われるように、親というものはそういう存在であり、自分が親から享けた恩は子に返すということで繋げていくべきなのです。
ある意味故郷の両親が住んでいた家を片付けることも親孝行なのであり、思い出の場所を綺麗に片付け、思い出の籠った品をお焚き上げで天上にお送りすることで亡き人に喜んで頂くことも親孝行なのです。
ある意味供養と言うことも死後の親孝行であり、亡き人に功徳を届けることで亡き人の徳になるのです。
後片付け
私達は誰しも必ず死を迎えますが、死後の自分の後片付けは自分ですることが出来ないので、あとに残された者の務めになります。
葬儀、火葬、納骨、家の片付けなどの全てのことが残された者の仕事になり、お片付けになりますので、綺麗に片付けることを気持ち良く行えば良いのであって、やがては自分も誰かに片付けてもらう立場になるのです。
親孝行と同じことが後片付けにも当てはまり、親の後片付けは自分が行い、自分の後片付けは子が行うようになっているのです。
但し親孝行同様に、自分の恩の見返りを要求してはいけません。
恩というものは押し付けるものではなく、見返りを要求するものではないのです。