眼鏡と入れ歯
眼鏡と入れ歯は火葬の時には棺桶に入れることは出来ませんが、やすらか庵ではお焚き上げ品として受け付けています。
眼鏡と入れ歯は死後の世界に必要?
私達が亡き人に対するイメージは亡くなった時の状態のままで止まっているものです。
お葬式の時にあまりにも若すぎる時の写真を使えば参列した人が戸惑いますので、遺影というものはなるべく最近に撮影したものを使えば、亡き人の姿を思い浮かべる事が容易に出来るのです。
亡くなった人が常に眼鏡をかけている人であれば、棺桶の中に居る時でも眼鏡をかけた方が自然でしょうし、入れ歯を使っていた人であれば、入れ歯を入れていた方が自然に接することが出来るのですから、なるべくそのようにしてあげたいと思うのが人情です。
また死後の世界に旅立つのに眼鏡が無いと見えないだろうとか、入れ歯が無いと食べるのに不自由するだろうと思うのも、やはり人情というもので、敢えて否定することではないことのように思えます。
しかしこれから肉体を荼毘に付すという時に、眼鏡や入れ歯が必要かと言われたら答えに困ります。
金属やガラスは炉が傷みます
一昔前までは眼鏡や入れ歯を着けたままでも人の気持ちまでは否定することが出来ないからと火葬場で注意されることはありませんでしたが、最近では予め入れてはいけませんとの注意が徹底されていますので、そういう決まりがあれば誰もが従うのです。
理由としては金属やガラスは溶けて炉を傷めるからであり、また有害物質を放出する可能性がありますので、禁止されているのです。
環境問題
火葬の時に副葬品を減らしたり無くしたりすることで、火葬時の有害物質の発生を少なくすることが出来ますので、これからの時代、環境問題への配慮は是非とも必要な事です。
火葬場というものは何処でもそうですが、新規に作るという時には必ず反対運動が起こるもので、誰もが離れた所にあるには構わないけれど、近くにあるのは嫌だという気持ちを持っているからです。
火葬場は誰もが利用する設備であり、必要不可欠なものですから、環境問題への配慮などは皆が協力する必要があるのです。
残された眼鏡と入れ歯
最近では眼鏡と入れ歯は火葬しないで、火葬後の収骨の時に骨壺の中に入れるようにしている所が増えました。
入れる場所としては骨壺の中の遺骨の上に乗せるのです。
遺骨の量が多くて入れることが出来ない時には桐箱の中に入れたりします。
四十九日の法要が済んでお墓に納骨する時には、眼鏡と入れ歯が骨壺の中に入ったままで構いません。
亡き人に届けたい時
亡くなった後の魂の状態になった時には眼鏡や入れ歯は不要ですが、気持ちとして愛用品で必需品たったから死後の世界に届けて差し上げたいと思ったら、お焚き上げ供養を利用しましょう。
お焚き上げ供養でも実際に火の中に入れることはしませんが、お焚き上げの儀式の中で実際の火にかざして亡き人に届けて差し上げます。
やすらか庵では眼鏡や入れ歯も遺品などの通常のお焚き上げ品とともに出して頂いて結構です。そのお気持ちを天にお届けいたします。