二つの仏壇

二つの仏壇のイラスト

奥さんが女ばかりの姉妹の長女で家系が絶えてしまったので、家を片付ける時にどうすることもできなくて仏壇を引き取ってきた、ということがよくあるのですが、家の中に家系や宗派の違う二つの仏壇がある時に、一つにまとめることが出来るのでしょうか。

二つの仏壇の理由

田舎家のイラスト

家の中に二つ以上の仏壇がある理由としては

  • 古い家なので昔からあった
  • 奥さん側の家系が絶えたので引き取った
  • 自分は弟で養子になったが長男が結婚することなく亡くなった

などの理由で仏壇を引き取って自分の家で二つ以上の仏壇を守っている方が数多く居られます。

大抵は御給仕するのに都合がいいようにと二つの仏壇を並べてお祀りしているのです。

自分が生きている限り

経帷子

家の中の仏壇は自分が生きている限りお勤めしたら、自分亡き後はやがて後継者が引き継ぐことになりますが、家系とは縁が遠い仏壇に関しては後継者に引き継いでもらう訳にはいきません。

そういう時には予め自分が生きている時に供養納めということで寺院または僧侶に丁寧に供養してもらってから仏壇お焚き上げ供養してもらうとよいでしょう。

仏壇の中の戒名の刻まれた故人の位牌に関しても同じく供養納めしてもらいます。

一つにまとめることは可能ですか?

違う家系の位牌を一つの仏壇の中にお祀りすることは良くないと昔から言われてきました。

家を守ることが後継者の務めであり、仏壇には家門が入っていて、家の象徴でもありますので、他の家の者を入れる訳にはいかないという考えです。

今の時代でこそ夫婦別姓と言う権利が尊ばれますが、女性は結婚したら男性の家の姓に変わるのが当たり前と言う時代が長く続いていたのです。

しかしながら今の時代は家というものの価値観が失われつつあり、御縁があってつながっている家と家との関係を捨て去ることは人情的に難しいことかもしれません。

違う家系の仏壇を一つにまとめるためにはどちらか一つを処分することになります。

綺麗で新しい方を残しても良いと思いますが、なるべく家の仏壇の方を優先的に残すようにします。

家の仏壇をそのまま残す場合は、もう一つの仏壇の位牌だけを迎え入れても良いでしょうし、位牌がたくさんある場合には繰り出し位牌、または過去帳位牌に作り直してから迎え入れても良いでしょう。

この場合に於いても迎え入れた位牌は、自分の生きている限りと割り切るべきです。

必ず最後は来るものです

最後が来ること

人と人との出会いにはお別れがつきもので、夫婦としての御縁を頂いてもかならずどちらかが先に居なくなる運命は避けることが出来ませんし、やがてはどちらも居なくなる運命なのです。

誰にでも必ず最後が来るのですから、やはり最後にはありがとう感謝の気持ちを込めてお見送りして差し上げましょう。

この世の事象には必ず終わりが来るものですから、その時には感謝の気持ちを込めて丁寧にお送りするというのが最大の礼儀でもあるのです。

お墓のある方は墓じまいもしなければいけません。

やすらか庵では墓じまいの施工も出来ますので、どんなことでもお気軽にご相談下さいませ。