注連縄とは
注連縄(しめなわ)とは主に神道で使われる神聖な領域であることを示すための藁や麻で編んだ神祭具のこと。
注連縄の由来
神代の頃、天照大神が天岩戸に閉じこもって世の中が暗闇の世界になった時に、宇受賣命(あめのうずめのみこと)が招霊(おがたま)の木の枝を手に持って踊りを舞い、其の回りで他の神々が笑い騒ぎ立て、大宴会が始まるとあまりの賑やかさに天照大神は岩戸をほんの少しだけ開けてのぞき見し、「太陽の神である自分が隠れているから外は真っ暗で皆が困っているはずなのに、どうして楽しそうにしているのか」と問いました。
天宇受賣命は「貴方様よりも貴い神が現れたので、それを喜んでいるのです、早速お連れします」と答えて鏡に天照大神の顔を写し出し、自分の顔だと分からなかった天照大神は更に良く見ようと体を乗り出した時に天手力雄大神(あめのたぢからおのおおかみ)が天照大神の手を取って引き出しました。
更に布刀玉命(ふとだま)が注連縄を岩戸の入口に張り、「もうこれより中に入らないで下さい」と言い聞かせました。
この時に張った注連縄が起源だとされています。
注連縄の形
注連縄には大きく分けて「左末右本」と「左本右末」とがあり、「本」が太い方で「末」が細い方になり、一般的な注連縄は「左末右本」になります。
これは社殿に向かって右を上位とし、綯い始めを右にすることから来ていますが、出雲大社では一般の方向とは逆になります。
形式としては一文字、大根締め、ゴボウ締め、輪飾りなどの形式があり、大根締めは両端がつぼまり、ゴボウ締めは片側のみが細い形です。
縄の綯(な)い方は綯いと左綯いがあり、神道では神に向かって右方を上位、左方を下位とするため一般的に左綯いの縄が主流です。
注連縄の材料
神社では屋外では稲わらを使い、本殿には麻で作った注連縄を使うのが伝統的な使い方ですが、近年では麻の栽培が制限されて入手が困難なことから、稲わらの注連縄が主流ですが、近年では大量生産品としてのビニールやプラスチック製の注連縄も販売されています。
注連縄を飾る時期
注連縄は歳神や七福神などの福の神を呼び込むための依り代であり、正月飾りとして飾られますので、一般的には松飾りと同じにします。
12月28日までに飾り、1月7日の七草がゆを食べた後または松の内の期間が明けた15日の小正月の後に外し、どんど焼き、もしくはお焚き上げ供養で焚き上げます。
注連縄を作ってみよう
最近は稲わらが手に入りにくくなってしまいましたが、やすらか庵では稲わらを奉納して頂いておりますので、これでいろんな物を手作りしてみたいと思います。
稲穂で作る手作り注連縄
稲が実ったままの稲穂を頂いて居りましたので、これを何とか注連縄にしようと悪戦苦闘しているところです。
美容師の資格を持つ優梨亜さんが髪の毛を二つ編みにする方法で問題解決。
これはいける、ちゃんと注連縄になっている!
ついでに輪にしてみよう。
飛び出している藁をはさみで切り揃えます。
結構たくさん出来ました。
紙垂と水引を付けて完成しました。