喫煙について

禁煙も修行

ストレスの多い現代社会に於いて喫煙はそういったストレスを和らげる効果がありますが、習慣性が付いてしまって喫煙の習慣を止めることが出来なくなります。

喫煙の効用

私は大学に入って18歳の時から40年間、タバコを吸い続けてきましたが、思い起こせば大学に入ったばかりの時に、友達と麻雀やパチンコに行けば周りの皆が吸っていることで興味半分から吸い始め、最初はむせるばかりしていましたが、次第に数多くの本数を吸うようになってしまいました。

喫煙はお酒やコーヒーとの相性が抜群で、特にお酒を飲んだら無意識に必ずポケットの中のタバコを探しているほど本能的に欲しくなるものです。

効用としては頭の中がクラっとして、宙に浮いたような気分になれるので、ニコチンの薬物的な効果があり、合法的かつ気軽に買える薬物なのです。

特にストレスの多い方でしたら、イラっとした時に一本吸えばストレスが楽になります。

また続けて仕事している時に、区切りをつけるために一服すれば気分を新たにすることが出来ます。

これから緊張する場面だという時に一服すれば緊張がほぐれます。

朝一番の一服は、夜の間にニコチンが切れていたので、特によく効く一服となり、コーヒーと合わせますと至福の一時を味わうことが出来ます。

喫煙のデメリット

喫煙は特に煙を吸う場合には肺癌の確立が確実に上がり、何十年も吸えば灰の中は真っ黒になり、歯の裏も真っ黒になります。

人間は元々、肺を利用して酸素を吸って二酸化炭素を出すように出来ていますが、肺というものは煙を吸うようにはなっていません。

そのうち咳やタンも出るようになります。

そのうち朝一番のタバコもまずくなってしまいますが、習慣なので止めようとすれば、手が震えたり、気分のイライラが止まらなくなります。

夜になってタバコがなくなったことに気付いたら、どんなに遅くとも買いに行くようになります。

気が付いたら完全にタバコの奴隷になって精神まで支配されているのです。

電子タバコも同じ

火をつけて煙を吸うたばこを止めようと電子タバコをしてみましたが、結局同じことであるのに気が付きました。

体に害があること、習慣性があることは同じだからです。

喫煙を止めよう

喫煙は人間をダメにしてしまいます、今すぐ止めましょう。

仏教と喫煙

仏教では「不飲酒戒」とあるものの、「不喫煙戒」はありません。

しかしながら修行の邪魔になるという理由で不飲酒戒が制定されていることを思えば喫煙も明らかに修行を邪魔します。

特に数本数が多い人は、ある程度の時間が経過したら必ずタバコが欲しくなってしまうからです。

タバコが欲しくなってしまったらもう心の中はタバコのことで支配されてしまいます。

タバコの煙は真実を観る目も曇らせてしまいます。

タバコを吸い続けて果たして何か徳をしたかとか、功徳が積めたかと思い起こしても、何の徳にもなっていないことに早く気が付くべきなのです。

禁煙のきっかけ

2017年の10月に私の師僧が亡くなってから、何とか私に力を授けて下さらないかとの願掛けで禁煙を始めましたが、これは師僧への供養の行として奉納したいと思ったからです。

長年の喫煙歴がありましたのでもちろん禁断症状に苦しみましたが、禁煙外来など使うことなく修行として乗り切りました。

禁煙は良い修行になると思います。

大切なのはとにかく我慢すること、次々と出てくるイメージを消し去ること、そして祈ることです。

苦しいですし辛いですが、耐え抜き、長期間にわたって吸いたいという気持ちに支配されそうになりますが、幻影だと思い静まるまで待ちます。

禁煙は立派な修行です、喫煙されている方は是非挑戦してみて下さい。

忍辱波羅蜜である

忍辱波羅蜜とは菩薩が仏になるための修行で、外からの侮辱や迫害を耐え忍び、心を動かさず安らかにする行のことですが、タバコはどちらかと言いますと外からの攻撃ではなくて、内からの攻撃になりますが、心を動かさず安らかにする行として禁煙は大切なことです。

仏教の修行は元々楽なものではありません。

あらゆる誘惑に対して耐え忍ぶことなのです。

耐え忍ぶことは立派な修行です。

禁煙の効用

禁煙前は喉の調子があまり良くなくてずっと耳鼻咽喉科に通って薬を貰い続けていましたが、薬を貰いに行くのをいつのまにか忘れてしまったことが大きな収穫です。

咳やタンが出なくなりました。

朝一番の気持ち悪い思いをしなくて済むようになりました。

歯磨きすると吐きそうになることがなくなりました。

空気がうまいと思うようになりました。

あとは「今吸ったらうまいぞ!」という悪魔のささやきとの闘いでしたが、最近はその悪魔も出なくなりました。私をいじめてもおもしろくないからでしよう。禁煙は自分との闘いであり、禁煙もまた修行なり。