優婆塞、優婆夷とは
優婆塞、優婆夷とは仏法僧の三宝に帰依して五戒、八斎戒を守り出家者を支えながら仏教に根差した生活を送る男女の信者のこと。
三宝とは
三宝とは仏教に於ける仏・法・僧の三つの宝のことを指し、これらの三つの宝に帰依して戒律を守ることが仏教徒の基本になります。
- 仏…悟りを開いた仏のこと
- 法…仏の説いた教えのこと
- 僧…仏の教えを伝える出家者のこと
僧は正しい法を説くことが本来の任務であり、その僧に従い、支えることは在家の者の務めなのです。
戒を守ることで自然と仏教的な生活が出来るようになっています。
五戒とは
五戒とは仏教を実践する人が守る戒律の中でも、釈迦の弟子として仏門に入った在家の人が性別を問わず守るべき五つの道徳のことです。
戒律を守る者に与えられる仏弟子としての名前が戒名で、法名とも言います。
五戒は五つの戒から成り立ち、最も重要度の高い順から並びます。
- 不殺生戒(ふせっしょうかい)…生き物を故意に殺してはならない
- 不偸盗戒(ふちゅうとうかい)…他人のものを盗んではいけない
- 不邪婬戒(ふじゃいんかい)…不道徳な性行為を行ってはならない
- 不妄語戒(ふもうごかい)…嘘をついてはいけない
- 不飲酒戒(ふおんじゅかい)…酒類を飲んではならない
八斎戒とは
八斎戒とは仏教の在家信者が出家者に倣って一日だけ守る特別な生活規律のこと。
在家の信者が毎月の内6日間、一日中行います。
八斎戒を行う6日間は、8日、14日、15日、23日、29日、30日で、これらの日のことを六斎日(ろくさいにち)と言います。
八斎戒は在家の五戒が基本になっていますが、五戒の中の「不邪淫戒」が「不淫戒」となり、他に身を慎んで過ごすための追加項目があって八つの戒になっています。
因みに「不淫戒」は出家者は一生続けなければいけない戒なのです。