七難即滅七福即生とは
七難即滅七福即生とは七つの災難がすぐに消えて七つの福が生まれるということで、経を読んだり神仏を信仰した功徳によって災いが福に変わるということ。
七難とは
災難には数多くの種類がありますが、七種類に分類されたものを七難と言います。
七難の内容は様々な経典に記載されていますが、経典によって内容が変わってきます。
「法華経」普門品(ふもんぼん)では
- 火難…火による災難
- 水難…水による災難
- 羅刹(らせつ)難…人をたぶらかし、血肉を喰らう鬼による災難
- 王難…国王の命令に背いたために起こる災難
- 鬼難…死霊による災難
- 枷鎖(かさ)難…投獄される災難
- 怨賊難…盗賊などの悪人による災難
「仁王般若経」受持品(じゅじほん)では
- 日月失度難…太陽や月の異常現象による災難
- 二十八宿失度難…二十八宿の異常現象による災難
- 大火難…大火災による災難
- 大水難…大水害による災難
- 大風難…大風害による災難
- 亢陽(こうよう)難…日照りで穀物が実らない災害
- 賊難…賊による侵略の災難
七福とは
七福とは七種類の幸福のことで、幸せを呼びこみ、目出度いとされるもので、中国では古来より次の七つのものとされ
- 律義…礼儀や義理を守り正直なこと
- 有福…富み栄えること
- 威光…人が自然と従うさま
- 愛嬌…にこやかでかわいらしいこと
- 大量…作物がたくさん獲れること
- 人望…周りの人から寄せられる信頼と尊敬
- 寿命…長生きすること
仙人がこのような徳を全て具え持つとされ、仙人になる修行法とは神仙術として古来より伝えられてきました。
七福神について
七福神はインド伝来の仁王経の中にある「七難即滅 七福即生」という仏教語に由来します。
七福神とは福をもたらす7体の神様の集合で、我が国独自の信仰として崇められている恵比寿天、大黒天、毘沙門天、福禄寿、寿老人、布袋尊、弁財天が宝船に乗って福徳を授けに来るという信仰があります。
七体揃った七福神を信仰すれば「七難即滅 七福即生」が叶うのです。
七福神のそれぞれの役目は
- 恵比寿天…豊漁
- 大黒天…五穀豊穣
- 毘沙門天…外敵退散
- 福禄寿…幸せ、財産、長寿
- 寿老人…長寿
- 布袋尊…福徳
- 弁財天…芸能、財宝