ロウソクと線香

ロウソクと線香

仏壇を処分する時に必ず出てくるのがロウソクと線香で、マッチやライターなどと共に大量の買い置きが引き出しに仕舞ってあるものです。

仏様やご先祖様のために買った物であり、ゴミとして捨てて良いものか悩んでしまいます。

ロウソクの役割

灯明の役割

ロウソクは灯明と言って闇の世界に光を灯すもので、私達の心の中が真理に暗い「無明」と言われる状態の時に、真理の灯りを灯す役割を果たします。

真理の法則が分からない状態が闇の状態であり、悟りを得た状態では体から光が出るようになりますので、如来の身体の後にある光背と言われる部分は如来の体の中から溢れ出る光を表したものです。

私達が死を迎えて真っ暗闇の死後の世界に入る時に、全く灯りの無い世界に放り出される訳ですが、いざ闇の世界に放り出されてしまいますと、右も左も上も下も分からない世界の中で何をすれば良いのか、何処に向かえば良いのか分からなくなってしまいます。

そういう時に一筋の光明が見えたら、光明の方に向かえば良いのです。

光明真言は大日如来の光明で闇の世界を照らして頂くための真言です。

死者の通夜の時にろうそくの明かりを絶やさないようにと言われるのは、死者が闇の中で迷わないようにするためです。

線香の役割

線香の役割

線香は火を付けたら一筋のとなって天に昇っていき、私達の世界と天をつなぐ架け橋になります。

香は場を清浄にする効果もあります。

神仏や先祖を供養するのに香を使うのは客人を接待する時に出すお食事のようなものです。

死者の通夜の時に線香を絶やさないようにと言われるのは、死者が死後の世界を歩き続けるのに食べるものが無いので、空腹を満たすためだと言われています。

ロウソクと線香の処分

ごみとして捨てる

仏壇と本尊、掛軸位牌などは僧侶に閉眼供養してもらい、お焚き上げに出すのが理想で、備品としてのロウソクと線香は不要になったら可燃ごみとして出して問題ありません。

消耗品として

ロウソクと線香は仏具ではありますが消耗品ですので、未使用であっても不要になったら可燃ごみとして出して構いません。

神仏や先祖を供養するためのものですから、捨てる場合には白い紙で包むか少量の塩を振るなどしてお清めします。

古くなったロウソクと線香

特に古くなったロウソクは夏の暑さで溶けて隣同士が癒着していたり、曲がってしまっていたりしますので、変形したロウソクを使うと折れたり倒れたりして危険ですから、未使用であっても安全優先で捨てましょう。

古くなった線香はカビが生えていたり、湿気ていて火が着かなかったりしますし、もろくて折れやすくなっていることがありますので、これも安全のために捨てることにします。

仏壇に灯された火や線香で火事になることがありますが、点けた時は大丈夫あっても消し忘れ、劣化したロウソクや線香が倒れて燃え出すことがありますので気を付けましょう。

ロウソクと線香の有効利用

灯明の役割

不要になったロウソクと線香を捨てることなく有効利用する方法です。

使う

線香の使い方

まだ使える物は捨てると勿体ないと思いますので、お墓参りの時に使うようにしましょう。

ロウソクは夏の花火の種火としても使えますし、災害時の非常用としてとっておけば役に立つことがあるかもしれません。

線香はお墓参りの時に大量に火を付けて御供えすれば意外と消費できるものです。

お焚き上げの中に入れる

お焚き上げ品

やすらか庵では神仏の供養のために大量のロウソクや線香を使いますので、お焚き上げ供養を利用する時に不要になったロウソクや線香も一緒に入れて下さい。

不要になったロウソクや線香、焼香、塗香、マッチ、ライターなどがありましたら紙袋やビニール袋に入れて「お使い下さい」または「供養品」と書いて、他のお焚き上げ供養品と共に入れて頂けば日々の供養のために使わせて頂きます。

古くなってしまったものでも構いません、使いかけのものでも構いません。

灯明供養や香供養は昔から寺院に対する喜捨行為として功徳になることで御座います。

一般的に寺院に奉納する灯明は新しいものに限りますし、灯明料としての御供でも構いませんが、古いロウソクと線香は捨てないでやすらか庵に送り、功徳を積むことに使いましょう。