掛け軸とは

掛け軸のお焚き上げ

掛け軸とは日本画、水墨画、書、仏画、経などを表装したもので、床の間に掛けたりして観賞用として楽しみます。

掛け軸の由来

我が国で掛け軸は飛鳥時代から仏画として採り入れられており、仏教の礼拝用として用いられていたことが知られています。

今でも掛け軸は仏事の時に祭壇の後ろに掛けられることから、元々は仏像などと同じ礼拝用としての役割があったと思われます。

掛け軸の楽しみ方

一般家庭では掛け軸は床の間に書や水墨画を飾るものとして定着していますが、床の間にしても本来は神を祀る場であったことから、神に奉納するものとして飾るものだったのです。

地方の家に行きますと家の中の居間には床の間があって必ず掛け軸が掛かっていて、季節ごとに或いは何かの行事がある毎に掛け軸を掛け替えるのですが、たくさんの掛け軸があって、どれを掛けようかと悩むことも楽しみの一つなのです。

家宝として

江戸時代から続くような家では家宝として伝えられている掛け軸があって、桐の箱に納められた上に金庫や蔵に大切に保管されていますが、そのままにしていますととカビが生えたり虫が付いたりしますので、時々は日干しの意味も兼ねて掛け軸が掛けられるのです。

旧家と言われる家に伝わるような掛け軸ですと文化財クラスの物があったりしますが、普通の家にあるような物ですと、骨董屋で高価な値段で買った物であっても意外と偽物であったり、価値の低い物であることも多いのです。

法事の掛け軸

十三仏の掛け軸

真言宗では法事の時に掛け軸を掛けることが多く、十三仏の掛け軸がよく使われます。

十三仏は亡き人を仏の世界に導く役目があり、初七日から33回忌もしくは50回忌までの間、仏様が順番に亡き人を導いて下さることから、法事の度に十三仏の掛け軸を出して床の間か法事の祭壇の後ろに掛けるのです。

法事の時には十三仏の掛け軸の他に弘法大師の掛け軸や不動明王の掛け軸を左右に掛けることもあります。

仏壇の中の掛け軸

仏壇の中の掛け軸

仏壇の中の御本尊様の仏像の後ろには大抵、掛け軸が掛けてあります。

たとえば真言宗でしたら真ん中に大日如来、左に不動明王、右に弘法大師の掛け軸を掛けています。

仏壇の中に掛けるものですから、とても小さい掛け軸なのですが、最近では仏壇が小さくなっていますので、仏像の代わりに掛け軸を掛けていることが多く、小さなスペースを有効に使って、位牌などが置けるようにしているのです。

仏壇の中の掛け軸で神仏が描かれたものは買った時に開眼供養しましょう。

掛け軸が不要になったら

掛け軸は保管の仕方が悪ければカビが生えることがありますし、虫食いの穴が開いたりシミが付いたりなどで劣化した場合の対処方法について。

修理する

掛け軸は表装屋という仕事がありまして、書や絵画を掛け軸にしたり、破れた個所の修理などをしていますので、表装屋さんに頼めば綺麗に修理してくれます。

但しそれなりの費用はかかりますので、大切な物でしたら修理することをおすすめいたします。

買い替える

法事の時に使う掛け軸はある意味消耗品でもありますので、ほころびたり破れたりするものですが、少々の破れ程度でしたらあまり傷口を広げないように注意して使えばまだ使えますし、あまりにもひどい場合には買い替えてもよろしいかと思います。

買い替えの時に古い掛け軸を引き取ってもらえるのなら引き取ってもらいましょう。

引き取ってもらえないのなら、お焚き上げに出しましょう。

お焚き上げ

近年は地方の実家に住んでいた両親が亡くなったなどの理由で家を売ったり解体したりすることが増え、掛け軸も処分されるようになりましたが、売れる物であれば売った方が誰か使ってくれるということですから無駄にはなりません。

また家宝として伝えられてきたような物でしたら、次世代に伝えていくのが筋だと思います。

掛け軸にも法事で使うような掛け軸や神仏像が描いてある掛け軸、天照皇大神などで使う事が無いような場合にはお焚き上げの利用が最も良い方法です。