新型コロナ渦で法事はするべきか

コロナ騒ぎ時に法事

新型コロナが世界中に流行が始まってから2年の月日が経ちますが、未だに終息の兆しが無く、安心して出かけたり人が集まるような催しを開催できない中で、法事はどうしたら良いのでしょうか。

法事に呼ばれたら

コロナ渦で法事に呼ばれるのは余程血縁の濃い親族と言う事でしょうが、少人数の集まりで、車で行けるような場合には神経質になる必要はないかと思います。

お付き合いというものはとても大切なもので、私達日本人の良さは助け合いの精神で、家族や親族というものは「困った時の助け合いはお互い様」ということを昔から当たり前のように実践してきたのです。

都会では親族の付き合いなんてほとんどありませんし、隣近所とのお付き合いなどもほとんどありませんので、助け合いの精神が薄れてきているのですが、それでも大地震などの災害時に「支援して差し上げたい」と思うのは、私達の心の中に助け合いの精神がまだ息づいているからなのです。

さほど血縁が深くないのに、或いは血縁が深くても法事に呼ばれてコロナ渦だから行きたくない場合には、「コロナが心配ですから」という理由でお断りして構いません。

特に年配の方でしたら「コロナ渦で出かけないようにしていますので」という理由で十分に通じます。

法事の案内について

法事の祭壇のイラスト

法事にも四十九日、一周忌、三回忌、七回忌…三十三回忌、五十回忌などの法事がありますが、お葬式の時には故人の友人を含め、たくさんの参列者が居たものの、一周忌には親族のみになり、三回忌、七回忌と年月が過ぎていきますと法事に案内する人も決まってきます。

法事の案内をする立場からしますと、誰に案内を出すかということについては悩ましいもので、場合によっては来て欲しくない人や、遠距離などの理由で来てもらうのに申し訳ない人なども居る訳です。

最近ではコロナの影響で大人数での会食が制限され、特に高齢者の感染の場合に重症になるリスクが高いために、法事についてはしばらく見合わせたり、身内の者だけで済ませてしまうという事が実際に増えているのです。

場合によってはリモートでの法事などが開催されることもあり、コロナの状況が当分続くことを考えれば、そのような対応でも前向きに考える必要があるのです。

コロナ渦での法事

法事は亡き人への供養が最大の目的であることを踏まえ、コロナ渦で法事をする場合には参加される方の気持ちにも気遣いしながら行いましょう。

最低限度の人数にする

多くの人が集まる葬祭は、葬儀などのやむを得ない時を除いて必要最小限度の人数で行うようにしましょう。

葬儀は故人との最後のお別れであり、お世話になったから最後にお礼を言いたい、感謝の意を表したい、最後にお顔を拝見したいなどの方が結構居られるものです。

葬儀の後に続く四十九日の満中陰の法事の時にお墓への納骨を予定している場合でも、故人をお墓までお見送りしたいと希望される方も居られます。

コロナ渦であっても万全の感染対策を施しながらある程度の人数が集まることは社会通例上仕方のないことですが、たとえば納骨式は身内の者だけで済ませ、その報告を兼ねてお墓の写真と場所のご案内をして、何時でもお参りくださいませ、と書き添えればお参りする方も密にならずに済みます。

通常の法事の場合でも、今は有事であるという認識を持って、年配の方の外出は極力控えるように気遣いする必要があります。

緊急事態宣言

高野山自粛中

新型コロナが終息の兆しが見えない中で、これからの時代は新型コロナに限らずウイルスなどの感染で非常事態宣言が出るようなことも十分に考えられ、緊急事態宣言の発動が頻発するかもしれません。

そのような時には葬儀などのやむを得ない場合を除いて法事は延期か中止、或いはごく身内の者だけで行う、オンライン法事を利用するなどの方法にしましょう。

緊急事態宣言が出ている時には「不要不急の外出」を控えるようにしなければいけませんが、基本的に法事や葬儀は必要な外出ですから「不要不急の外出」には相当しませんが、それでも皆の気持ちの中にはなるべく外出したくないという、自分の身を守る気持ちが働くものです。

本当に安心して外出できるような時には、何の心配もしなくて済む訳ですから、心配しながらの外出は精神衛生上良いことではありません。

法事離れ

法事離れ

地方では江戸時代から続く寺院の檀家制度を継承している所が多いために、葬儀・法事などを含めた先祖代々の供養を寺院が独占的に行うという風習が続き、寺院と檀家との関係は地域行事や近隣との付き合いや助け合いに至るまで密着していて、切り離すことが出来ない関係になっています。

寺院の檀家であることは法事や葬儀などの寺院の選択の余地が無い訳で、住職の運営の方針によっては檀家にとって良心的な寺院で尊敬されている住職も居れば、多額の御布施や寄付金などを要求する住職も居て、そのような寺院から真剣に離檀したいと思っている檀家も居るのです。

人口の都市部への流出により若い人は故郷を捨てて都会に移り住むことが多くなり、都会で生活する人達は地方での寺院からの束縛から離れることにより、万一の葬儀では寺院を呼ぶことなく家族葬や直葬を利用して済ませ、法事などは一切しないという人が増えているのです。

法事をする場合でも今では定額の御布施での派遣僧侶を利用して済ませ、都会では檀家制度が消滅の危機にあります。

こういった事情もあって新型コロナで法事をしなくても良い大義名分が出来たことで法事離れはますます加速していくことでしょう。

法事の本来の目的

法事は故人様の供養のために行うものであり、亡き人はこの世の世界に戻ってきて善行を積むということが出来ないので、善なる行いを「功徳」という形で故人のために届けるということが法事の最大の目的です。

法事は仏教に触れ、法要に参加して経典を聞き、真言や念仏を唱え、自らも功徳を積むとても良いチャンスになりますので、故人のためと自分のためにも功徳になる行なのです。

そういう意味で言えばたくさんの人が集まる必要は無いのですが、たくさんの人が居ればそれだけの数の功徳が届けられると思えば、それなりの意味があるのです。

たくさんの僧侶が参加して行う法要も然りで、大きな功徳になることは間違いありません。

しかし世の中が不安定な状況では世の中の状況に合わせるという事が必要になります。

周りの状況を見て、参加される方の気持ちを充分にくみ取りながら最善の方法を取りましょう。