一周忌とは
一周忌とは故人が亡くなってから最初の命日に行う法事のことです。
一周忌の由来
一周忌とは故人が亡くなってから1年分の暦である春夏秋冬の季節が一周したということです。
一周りするとは一回りして元の場所に戻るということで、場所を移動しながら元の場所に戻って来るという場所的な意味と、特定の日から始まって季節の目安である春夏秋冬が廻って元の季節に戻って来るという時間的な意味があるのです。
時間的な意味合いで言いますと、「故人が亡くなったのはちょうど去年の桜の花が咲いている頃だったな」というような、その時の情景を思い出すような頃合いなのです。
周忌法要は「一」だけで終わり、一つしかない特別な法事です。
回忌法要との違い
たとえば三回忌と言われる法事は故人が亡くなって2年目に行う法事のことです。
亡くなったその日を命日として「一回忌」としますので、二年目は三回忌になるのです。
実際には一回忌は亡くなった日そのものですから、一回忌の法事などはありません。
実際に始まるのは三回忌からであり、三回忌の次は七回忌と、「三」と「七」の数字が続いていくのです。
回忌法要は「一」から始まるのではなくて「三」から始まるのです。
一周忌の目的
一周忌の法事の目的は亡き人に対して供養を送り続けることです。
私達の世界での一年間でも思い返せばいろんなことがあったと思いますが、亡き人にとっても大変に変化の多い一年間だったのです。
自分が亡くなったという状態が分からずにパニックになり、それが分かったとしてもその先どうやって行けば良いのかが分からずに闇の世界に放り出されてしまったのですから…
この一周忌にたどり着くまでには13の仏が案内してくれるという信仰が十三仏信仰で
- [十三仏] [法事] [命日から]
- 1.不動明王 初七日 7日目、6日後
- 2.釈迦如来 二七日 14日目、13日後
- 3.文殊菩薩 三七日 21日目、20日後
- 4.普賢菩薩 四七日 28日目、27日後
- 5.地蔵菩薩 五七日 35日目、34日後
- 6.弥勒菩薩 六七日 42日目、41日後
- 7.薬師如来 七七日 49日目、48日後
- 8.観音菩薩 百か日 100日目、99日後
このように既に八体の仏様の引導があった訳ですから、故人様がこの一年間の間にどけだけ大変であったかがわかるのですが、八体の仏に対してお世話になった感謝の気持ちを手向け、故人の成仏を願い、故人に対して功徳を届けて供養するのが一周忌の大切目的なのです。
一周忌法事はいつ?
一周忌の法事は一周忌の命日の日に行うのが正しいのですが、実際には参加する人の都合も考えて、命日よりも少し早めの土日に開催することが通例になっています。
法事を開催する時に気を付ける事は、開催日を命日もしくは命日よりも前に行うことです。
命日よりも後になりますと他の人からは命日を忘れたのかと思われてしまうからです。
一周忌の開催は
一周忌の法事は故人が亡くなってから一年目の法事ですので、まだ亡くなって一年目という時期は大切な人が亡くなってしまったという悲しみから癒えていない法事でもあります。
昔から三回忌までの法事は他の人の法事と一緒にしてはいけないと言われるのは、三回忌までは亡くなった人にだけ供養を手向けないといけない大切な時期であるという意味だったのです。
ですから一周忌の法事は他の方の年忌法要と一緒にすることは避けてその方だけのために行い、法事の仕方としては普通の年忌法要の仕方と同じで構いません。
一周忌の法事の守り本尊は勢至菩薩になります。
勢至菩薩は阿弥陀三尊の左の観音菩薩と共に右脇侍として極楽浄土の来迎図に描かれており、大いなる智慧を持って広く世界中を照らし、迷いと苦しみと戦いの世界から離れて、亡き人を仏道に救い入れ、悟りの世界に導くのがその任務なのです。
亡き人が仏道を迷いなく進むことが出来ますように、そして私達を護って下さる存在となって頂きますように、との思いを込めて一周忌の法事に臨みましょう。
やすらか庵では菩提寺か無い方のために追善供養を行うことが出来ます。
日時を予約の上で来庵して頂くか、東京、神奈川、埼玉、千葉でしたらお伺いすることも可能で御座います。
お問い合わせはお電話でどうぞ 043-228-1480
高齢の親が居て出かけることが出来ない、法事をしていないのを気にかけている、などの方はどうぞ御利用下さいませ。
一周忌はむかわりと呼ばれて、向こうとこっちが入れ替わることで、向こうとは先祖、こちらとは子孫の側です。故人は一年たって、ようやく先祖の側に落ち着きます。とはいえ、本物の先祖様になるには50年かかるそうです。
コメント有難う御座います、「むかわり」は確か亡き人が行ったり来たりして六回替わるとお師匠様が言っていたような気がします。
和尚様、六回変わるという話は聞いたことがありませんでした。六地蔵様を連想します。どういう理由によるのでありましょうか?合掌
今ととなっては分かりませんが2か月で変わると、六地蔵のことだったかもしれません。合掌。
和尚様、ありがとうございました。