地蔵菩薩とは

地蔵菩薩

地蔵菩薩は我が国では墓地や町の辻、道路際などのあらゆる所で身近に見ることが出来る仏です。

地蔵菩薩の意味

地蔵菩薩はサンスクリット語では「クシティガルバ」(क्षितिघर्भ [Kṣitigarbha])と言い、クシティが「大地」、ガルバが「胎内」、或いは「子宮」の意味であることから、大地の子宮、ありとあらゆる生命が還る所であり、生まれる所でもあるのです。

生命の蔵である地蔵菩薩は生命の生まれ変わり死に変わりの場所である六道の入口に立ち、救済の役目を果たすとと共に、菩薩でありながら僧の姿で果てしない巡業の度を続けているのです。

地蔵菩薩の姿

地蔵菩薩は左手に宝珠を、右手に錫杖を持つか与願印という形が一般的で、六道の世界を僧形の姿で巡業しているという信仰が続いています。

地蔵菩薩の役割

地蔵菩薩は刀利天に居住し、釈迦の入滅後56億7千万年後に弥勒菩薩が出現するまでの間は如来が不在になるために、その間に六道に現れて衆生を救う任務を任されています。

三千大千世界

刀利天について

刀利天とは私達の存在する六道の人間界の上にある天界の下から二番目にあります。

刀利天は三十三天とも言い、須弥山の頂上にあり、中央の善見宮があり、その四方に八つの城があって天部の神が住んでいることから、中央と四方を加えて三十三天と言います。

地蔵菩薩信仰

地蔵菩薩は様々な形で信仰されているという意味では、最も庶民に親しまれている仏です。

地蔵菩薩の真言と梵字

地蔵菩薩は意外とよく目にする菩薩ですから、真言を覚えていたら結構役に立ちます。

地蔵菩薩の真言

地蔵菩薩の真言は「オン カカカ ビサンマエイ ソワカ」(Oṃ ha ha ha vismaye svāhā)

十三仏の真言の中にも入っていますし、お墓の入口や村の辻などにお祀りされていることが多いので、よく目にする菩薩です。

真言は三回、七回、二十一回、百回、千回などの数唱えます。

地蔵菩薩の梵字

梵字-地蔵菩薩-ka 地蔵菩薩の梵字です

意味としてはオーン、梵字が「ha」(「カ」と読みます)であることから「ha」を三回唱えて、希有なる御方よ、スヴァーハー

水子さんとして亡くなった方の位牌やお墓の墓誌の戒名の上に梵字が刻まれていることがあります。

六地蔵

六地蔵

六地蔵とは地蔵菩薩が六道(地獄、餓鬼、畜生、阿修羅、人間、天界)の入口にあって救済の役目を果たしていることから、村の辻や墓の入口などに六地蔵として祀られることが多いのです。

檀陀(だんだ)地蔵、宝珠(ほうじゅ)地蔵、宝印地蔵、持地地蔵、除蓋障(じょがいしょう)地蔵、日光地蔵と言われる場合と、金剛願地蔵、金剛宝地蔵、金剛悲地蔵、金剛幢地蔵、放光王地蔵、預天賀地蔵と言われる場合があります。

十三仏の中の地蔵菩薩

十三仏の掛け軸

地蔵菩薩は十三仏の中にも登場し、人が亡くなってから初七日を導く不動明王から始まって、五番目の五七日(35日)に登場して死者を導きます。

三十三回忌までの死者を導く役割の中で五番目として、そして地獄から天界までの救済の六地蔵として、などの救済の範囲が広いのが地蔵菩薩の特徴です。

水子地蔵

賽の河原-お地蔵様

水子は不幸にして人間世界に生まれてくることが出来なかった子供で、何の罪もないのですが、ただ一つ「親を悲しませた」という罪だけで死後の世界の三途の川を渡ることが出来ずに、罪滅ぼしとして賽の河原で石塔を作り続けている子供の事です。

地蔵菩薩はこのような場にも救済の仏として現れて、子供を救い上げるのです。

とげぬき地蔵、いぼ取り地蔵

とげぬき地蔵やいぼ取り地蔵は私達の苦しみを代わりに受けることで、苦しみを取り除くという信仰で、これもまた地蔵の救済の姿です。

私達の痛みや苦しみは、本人にしか分からないことであり、痛みや苦しみは日常的に続くことから、何とかして取り除いて楽になりたいと思うものです。

お地蔵様に御願いしたら楽になったという話がたくさんあることは、如何に地蔵菩薩が私達の身近にところで活躍されているのかということの証なのです。