衆生済度とは
衆生済度とは迷いの世界に居る衆生を悟りの世界に導くことです。
衆生とは
衆生とはサンスクリット語でサットバ(sattva)を訳した仏教語で、「命あるもの」「心を持つもの」の意味があり、輪廻転生で生まれ変わる六道の住人を指すが、六道を脱した仏菩薩まで含めることもあります。
命あるものという意味では宇宙に存在する全ての生き物を意味し、心を持つものというでは人間のことを意味すると思われますが、命あるもの全てかもしれません。
済度とは
「済」にはわたる、わたす、すくう、たすけるの意味があり「度」にはわたる、こえるの意味がありますので、済度とは救い上げて渡すという意味があります。
仏教では悟りの世界へと救い上げて渡して差し上げるのが大乗仏教の仏の役割です。
現代の衆生済度
世界中で戦争や紛争が勃発してエネルギー危機が訪れ、物価は上昇し、周辺国との不安定な関係は私達の日常の安全を脅かすものとなり、私達の生活は年々苦しくなるばかりです。
国内でも凶悪犯罪が身近な所で起こるようになり、至る所でパワハラ、セクハラ、モラハラ、カスハラなどの歪んだ暴力が横行する時代になってしまいました。
こんな時代になってしまいますと、仏なんて本当に居るのだろうか、世の中が悪くなるばかりではないかとさえ思えてしまいます。
しかし仏の衆生済度の願いはどのような時代であれ一貫して続いているものであり、全ての衆生が救われるまで終わらないのですから、私達は只ひたすらにそれを信じれば良いのであって、たとえ末法の時代になろうとも、世界の終わりが来ようとも、仏の願いは変わることが無いのです。
私達の生活が悪くなっていく今の時代だからこそ周囲の環境に振り回されて心を乱すのではなく、安楽の世界は変わらずに在り続けるのですから、仏の救いを信じて周囲の環境に影響されることなく魂の向上を目指しましょう。