家門繁栄とは

家門繁栄のイラスト

家門繁栄とは家とその家に住む家族が増えて栄えること。

家と門の関係

僧侶の説明のイラスト

「家」は家に住んでいる家族、一族のことで、「門」は家の出入り口、家全体のことを意味します。

人は結婚して夫婦となって家に住み、子を産んで家族となる営みは今も昔も変わりなく続いています。

古の時代では一つの家に何世代もの家族が同居している姿が一般的でしたが、それは農業や林業などの一次産業に携わる人の割合が多かった時代の事であり、現代の都市部に於いてはサラリーマンや公務員、製造業などの業務に携わる人達はマンションや一軒家で暮らすようになり、夫婦と子供だけの世帯は子供が独立して結婚したらその家から離れて別の家で暮らすことが圧倒的に多く、家というものは子や孫に引き継がれるものでなく一世代限りの住処となっています。

家の繁栄

家族で楽しもう

今の時代のようにエンジンや電気で動く便利な機械が無かった時代に、米や野菜、作物などを作る農業を家業としている人は忙しい時期になりますと家族総出で農作業を手伝っていたもので、人手は重要な役割を果たしていました。

家業を安定して運営し、生活を少しでも豊かにするためには、家業の働き手である家族の数が多いことが必要であり、そのためには親子孫の三世代或いは四世代が同居して生活を共にする形式が理想とされ、若い世代が結婚して子供を産んで次の世代につなげていくこと子孫長久が家族の願いだったのです。

門の繁栄

年始回りのイラスト

今でも地方の農家では広い敷地に大きな家が建ち、敷地の入り口には必ず門があって門構えが立派な家は家柄の良さを示すシンボルであり、国民の祝日には日の丸の国旗を掲げ、年末になれば門の上には注連縄、門の前には門松を飾って正月にやってくる歳神様を迎え、門は人と神が行き交う入り口としての重要な役割を果たしているのです。

門は神様と人が通る出入り口であることから清潔に保つことが大切で、古いタイプの人でしたら毎朝必ず門の周辺を掃除することが日課になっています。

門を大切にするということは家を大切にするということであり、子孫の者に引き継いでいくものという考えがあるからこそ、子や孫が生活に困ることなく快適に楽しく暮らして欲しいという願いがこもっているのです。

家門繁栄の願い

家族健康のイラスト

現代に於ける家は都市部では一世代だけの住居になってしまいましたが、それでも子や孫が元気で幸せに暮らして欲しいという願いは今も昔も変わりありません。

家という単位が無くなりかけている現代では家が末代まで繁盛する必要は無くなりましたが、それでも今住んでいる限りにおいていろんな人が行き交い、神様に守ってもらい、寂しすぎることなく最後の最後まで賑やかに暮らすことが出来るように願うのも家門繁栄の願いなのです。