絵馬とは

絵馬のイラスト

絵馬とは神社や寺院に参拝して祈願する時や祈願が叶った時に奉納する絵の描かれた木札のこと。

絵馬の由来

絵馬のイラスト

古代より馬は神の乗り物或いは神の使いとして大切にされ、神聖な動物とされてきました。

常陸国風土記には崇神天皇の代から神事の際には馬を献上する風習が始まったとされ、奈良時代の「続日本紀」には、神の乗り物として神馬(しんめ)を奉納したとの記述があります。

在来馬の起源

群馬は馬が群れる県のイラスト

我が国の在来馬の起源は古墳時代に軍馬や家畜馬としてモンゴル高原の馬を朝鮮半島から対馬を経由して九州に船で運んだことが国家的な事業として進められていました。

九州から全国に広がって関東にも伝わり、群馬県は「馬」が県名に付くほどの馬の産地として有名です。

群馬県は「馬が群れる」と書きますが、古墳時代に大陸からの渡来人によってもたらされた馬の重要な生産地として栄えたことから群馬の名前が付いたと言われています。

群馬は古墳が多い県としても有名ですが、古墳時代の遺跡からは馬型の埴輪や馬具が大量に出土されることから、この頃には馬の生産が行われていました。

縄文時代、弥生時代には我が国に存在しなかった馬が古墳時代になって大陸からもたらされて増えて行ったことには重要な意味があります。

馬の代りに奉納

馬の代りに奉納のイラスト

馬は貴重な存在であることから、神社に馬を奉納出来るような人は限られた有力者であることから、庶民が奉納するには困難なことから、紙や木、粘土などで作った馬の像を奉納するようになり、奈良時代になって馬の絵を描いた板が奉納されるようになりました。

奈良時代に始まった馬の絵を描いた板が今の時代に神社や寺院に奉納されている絵馬の始まりだと思われます。

馬と鹿は神様の使い

馬と鹿のイラスト

人を軽蔑する言葉として「馬鹿」と言いますが、動物の「馬」と「鹿」のことで、どちらも神様の使いです。馬は神馬として、奈良公園の鹿は春日大社の神の使いとして有名です。

どちらも神の使いなのに、出来が悪い人や物事の道理が理解出来ない人に対して馬鹿と言うのは、どちらも神様の使いとして忠実に使命を果たすからで、本来は神様の言われた通りに動くことを馬鹿と言うのです。

バカ正直などは度が過ぎるぐらい正直で、臨機応変な応用の全く効かない人のことですが、度が過ぎて壊れた状態、つまりネジがバカになったなどの使い方は、ネジをあまりにもきつく締めすぎて使い物にならない状態のことで、「お前バカか」と言うような言い方にはこのような言葉のつながりと言いますか、飛躍があるのです。

信じるという事は馬鹿になりきることであり、只ひたすらに神仏に対して何の疑いも無く従い、お仕えすることなのです。

今の時代、馬鹿になりきることはとても大切なことです。

絵馬の奉納方法

合格絵馬のイラスト

寺社の受付所などで購入した絵馬はどのようにしたら良いのでしょうか。

絵馬掛けに掛ける

絵馬掛けのイラスト

寺社の受付などで売られている絵馬には願い事を書く欄があり、受付所にマジックが用意されていることが多く、その場で願い事を書いて専用の絵馬掛に掛けて奉納するようになっています。

専用の屋根付きの絵馬掛けにたくさんの絵馬が掛かっているのを見ると、良く願い事が叶いそうな気持になるものです。

実際に良く願い事が叶うという御利益の多い寺社の絵馬掛けにはたくさんの絵馬が掛かっているです。

年末になれば管理者の方が外してお焚き上げしてくれますので、絵馬掛けに奉納した絵馬はそのままにしておいて構いません。

持ち帰る

絵馬を持ち帰るイラスト

家に持ち帰って願い事を書き、部屋に飾っても構いませんが、御札や御守りと同様に一年経ったら購入した寺社にお礼を添えてお返しするのが礼儀です。

破魔矢とセットになった絵馬

絵馬付き破魔矢のイラスト

初詣にお参りした時に買い求める破魔矢は魔除けの矢としてとても縁起の良いものですが、破魔矢とセットになった絵馬は持ち帰ることになりますので、御札や御守りと同様に一年経ったら購入した寺社にお礼を添えてお返しするのが礼儀です。

絵馬の処分とお焚き上げ

やすらか庵のお焚き上げ供養

絵馬は御札や御守りと同様に一年経ったら購入した寺社にお礼を添えてお返しするのが礼儀ですが、縁起物としての要素が強く、神仏の魂が入った礼拝の対象ではありませんので、扱いに関しては縁起物ということになります。

縁起物に関してはごみとして捨てても構いませんが、粗末なことをするとせっかくの御縁が台無しになりそうな気がするものです。

しかし熊手や破魔矢、招き猫などの縁起物は気持ち的にゴミとして捨てにくいものですから、引っ越ししたなど定でお返しに行けない事情がある方はやすらか庵のお焚き上げ供養を利用すれば良いでしょう。