火舎香炉とは

火舎香炉の写真

火舎香炉(かしゃこうろ)とは密教で使われる蓋付きの香炉で一面器(いちめんき)或いは四面器と呼ばれる密教法具の中央に置かれます。

一面器とは

一面器の説明写真

一面器は密教で使われる法具の事で、行者の前に置くので前具(まえぐ)とも言い、火舎香炉を中心として六器(ろっき)と呼ばれる器と華鬘(けまん)、仏器(ぶっき)、金剛盤(こんごうばん)、金剛鈴(こんごうれい)、独鈷杵(とっこしょ)、三鈷杵(さんこしょ)、五鈷杵(ごこしょ)で成り立っています。

火舎香炉の役割

僧侶の説明のイラスト

密教では場や身口意を浄めるため、或いは本尊供養するために香を焚きますが、密教の修法は本尊をおもてなしして供養するものであり、インド流の客人のもてなし方が実践されています。

場を浄めることから始まって魔が入らぬように結界し、本尊をお迎えして丁寧にもてなししてお帰り頂くのです。

そのもてなしのために使われるのが密教の法具であり、香は行法の間、途切れることなく何回も焚かれます。