禅定波羅蜜とは

禅定波羅蜜とは

禅定波羅蜜とは菩薩が如来になるための修行法である六波羅蜜の一つで、心の動きを止めて真実の世界に到達することです。

禅定とは

禅定とは梵語でdhyāna(ディヤーナ)、パーリ語でjhāna(ジャーナ)と言い、漢語では禅那(ぜんな)となり、心が動揺することなく、静まり返った状態のことを言います。

仏教を学ぶものが必ず習得する三つのことを三学と言い、それは戒、定、慧の三つですが、その中の定が禅定であり、座禅、止観、観相、瞑想などの修行法が禅定に該当します。

釈迦の禅定

釈迦の頃から或いはそれ以前から瞑想は宗教における重要な修行法であり、釈迦も木の下や洞窟の中など様々な場所で瞑想行を続けました。

35歳になったシッダールタはナイランジャナー川で沐浴した後に村娘のスジャータから乳糜の布施を受けて体力を回復してピッパラ樹の下に坐して瞑想し、ついに悟りを得ることが出来て仏陀になった話は有名です。

悟りの前の最後の瞑想の時には釈迦に悟りを得られては困ると、この世のあらゆる鬼神が瞑想の成就を邪魔したそうですが、釈迦はそういった事に対して一切動じなかったそうです。

瞑想の深い境地に達すれば心が静まり返って、何事にも動じなくなるのです。

仏陀は悟りを得た人のことで、輪廻転生の輪を抜け出して如来の位になったので、釈迦如来とも言います。

悟りを得た釈迦はしばらくの間そこに座ったままで悟りの楽しみを味わい、更に場所を変えて悟りの楽しみを味わい続け、悟りの内容を人に伝えるべきかどうかを考え続けたが、このことを知った梵天は釈迦に対して法を説くことを強く勧め、三度の勧請の末にようやく法を説くことを決意したことを梵天勧請と言います。

瞑想とは

ミランダ・カーやスティーブ・ジョブズも取り入れていることで話題になった瞑想ですが、禅定の一種で、今や世界の5億人が実践しているという報告があります。

座禅など宗教的な修行で難しいものと思われがちですが、宗教とは関係ない瞑想法が最近注目されて様々な効果があることから、今では企業の仕事の効率を上げるための方法として取り入れられたり、スポーツ選手の成績上昇のため、学習塾での成績アップのためなどに採用されています。

禅定波羅蜜のすすめ

禅定波羅蜜は菩薩が如来になるための修行法ですが、瞑想法ということであれば宗教に関係なく世界中で行われていることで、素晴らしい効果が認められているのです。

瞑想法

瞑想する時には散らかった部屋ではいけません、なるべく静かな部屋で、明るすぎることなく、温度も適温にしておきます。

目の前にはなるべく物を置かないことです、仏像や掛け軸があっても構いません。

座り方は胡坐でも結跏趺坐でも、或いは椅子に座っていても構いません。

瞑想する時にはまず最初に呼吸を整えることから入っていきます、目は閉じるか半分閉じて2メートルぐらい前の所を見るぐらいで結構です。

そして次のように呼吸して下さい。

☆息をまず口か鼻から最初に8秒~16秒ほどかけてゆっくりと吐きます、肺の中がぺちゃんこになるぐらい、もうこれ以上息が出て来ないというまで吐ききります。

☆次に同じくらいの時間をかけてゆっくりと息を吸い込みます、肺がいっぱいになってもうこれ以上吸えないというまで吸い込みます。

☆次に同じくらいの時間息を止めます。

この呼吸法を繰り返すだけです。

この呼吸を10回ぐらい繰り返したらゆっくりとした飛球に戻してから何も考えず、心の中を空っぽにしていきます。

毘沙門天瞑想法

いろんな雑念が出てきますし、時にはやり忘れたことや大切なことを思い出したりもしますが、そういったことも全て雑念ですから気にすることなく、消えるまで待ちます。

ある程度の心地よい時間が過ぎたら呼吸を普通に戻してゆっくりと立ち上がります。