戒名の居士、大姉とは
居士、大姉とは高徳の在家の者が仏に帰依して仏門に入門するという意味で授けられる名前のことで高徳な在家の信者ということになり、男性の場合には居士、女性の場合には大姉になります。
貢献の度合い
釈迦在世以来の出家者の仏教教団を支える在家の信者にはいろんな仕事の人や社会的階級の人が居て、王族や貴族から一般民衆まで幅広い層の人達で構成されていました。
仏教の信者と言う意味では皆同じですが、王族や貴族は高価な布施をするのですから高徳な信者と言う意味で敬意を表しての居士大姉なのです。
江戸時代には武士に対して、あるいは富豪、長者に対して授けられるもので、社会的地位が高くて権力があり、博識で寺院に多大な貢献をした者に授けられる戒名でした。現在もそのような傾向はあります。
居士大姉の位置付け
戒名にランクがあるとすれば下から2番目の中程度の戒名という事になりますが、寺院によっては院居士など絶対に出さないという寺院もあることから、そういう意味では最高の戒名でもあるのです。
一般的な寺院での居士大姉の位置付けは、中々頂くことが出来ない立派な戒名ということになります。
戒名のランクは本来、お金を出せば高級な戒名を貰えるということではなくて、寺院に対する貢献の度合いと言うことが大きな要素を占めています。
たとえば本堂の建て替えをする時に最高額の寄付をしたとか、事ある度に寺院の備品を寄贈したりするような方は、寺院にとって貢献度の高い方だということで、寺院の石碑に刻んだり、記念品を贈ったりするもので、そういう方に対する戒名なのです。
居士大姉の戒名の構成
信士信女の戒名は、△△〇〇居士、△△〇〇大姉となります。
△△の部分が道号と言い、故人様の生前の生き様を表します。
〇〇の部分は戒名であり、仏門に入った者に対して授けられる名前であり、この戒名には俗名から一字頂くことが多いです。
例えば俗名が「和則」(かずのり)さんを戒名にする場合には、「和秀」(わしゅう)のように、訓読みから音読みに変わり、意味としては「皆と和すること、平和を好むことに優れた人」のようになります。
居士大姉の費用は
戒名の居士大姉はランク的には中程度になりますが、寺院によっては最高ランクと言う位置付けの時もあり、平均的な家庭なら頂くことが出来る、或いはちょっと無理をすれば頂くことが出来るレベルです。
居士大姉の 戒名料としては10万円~50万円程度ではないかと思います。
寺院によっては皆が平等に受けられるようにと居士大姉の戒名を5万円程度にしている所もあります。