Q.戒名の院居士、院大姉とは何ですか
A.院居士、院大姉の戒名の意味は、天皇が出家して位を譲った後に住むようになった御所のことを〇〇院と呼ぶことから付けられた戒名で、本来は天皇クラスの人しか授与されないものでしたが、その後は皇后、親王、将軍、武家などにも授与されるようになり、それでも寺院に対する貢献度としても並外れた者にしか授けられないものでしたが、近年は一般の人であってもお金さえ出せば自由に貰えるようになりました。
時に戒名料が高いという話題をいろんな所で聞きますが、高くても必要な人がいるという需要と供給の関係があるからではないかと思います。
戒名は時として家柄を表したり、地位や名誉を表したりするもので、墓石にも永久的に刻まれる訳ですから、地位や名声を後世に残したいと願う人にはとても良い勲章なのかもしれません。
寺院によっては院居士、院大姉の戒名は出さないと決めている所もありますし、出したにしてもお寺に貢献した人のみであるとか、そういった基準というものはあるものです。院居士は男性で、院大姉は女性です。
高野山真言宗やすらか庵では、院居士、院大姉の戒名授与は、□□院△△〇〇居士、□□院△△〇〇大姉となり、□□院の部分が院号で□□院というお寺を持ったということになり、△△の部分が道号と言い、故人様の生前の生き様を表し、〇〇の部分は戒名であり、仏門に入った者に対して授けられる名前であり、この戒名には俗名から一字頂くことが多いです。