戒名料とは

戒名料のイラスト

戒名料とは寺院や僧侶に戒名を付けてもらったことに対するお礼の御布施のこと。

戒名料に決まりはない

説明のイラスト

寺院が戒名を付けた対価として支払われる戒名料には全体としての決まりや宗派ごとの決まりなどがありませんので、相場というものが存在していませんし、本山からの通達のようなものも無く、個々の寺院の裁量に任されています。

檀那寺の戒名料が高すぎるので本山に指導して欲しい、訴えたいなどの相談を受けることがありますが、どの宗派でもそうですが本山というものは、個々の寺院の運営方針には口を出さないことが基本です。

戒名料の相場

戒名料の相場

戒名料が個々の寺院の方針によって決められている以上、相場というものは存在しませんが、戒名のランクによってお布施の額が決められていることが多いようです。

目安としては

  • 信士・信女…一番低いランクとして「お気持ち」あるいは5万円程度
  • 居士・大姉…5~50万円程度
  • 院居士・院大姉…30万円~

戒名のランクについては寺院に対する貢献の度合いによって寺院側が決めるものという意味合いが強く、本来であれば一生を通してどれだけ寺院に貢献したのかということで決められていたので、ある意味寺院からのお礼としての表彰のようなものですから、ランクの高い戒名はごく一部の人しかもらうことが出来なかったのです。

しかし我が国では戦後の経済の発展によって多くの人が豊かになり、寺院の運営の都合もあって多額のお金を出せば高いランクの戒名をもらうことが出来るという風潮が定着し、高いランクの戒名をもらって家柄の良さを自慢するような檀那寺と檀家の双方の利益が合致した結果が現代の戒名料に反映されているのです。

トラブルが多い

お布施のトラブル

以前から寺院と葬儀社に関しては、料金が不明瞭、高すぎるなどでのトラブルが多く、全国の消費者生活センターに寄せられる葬儀全般の相談に関しては

  • 料金が高い
  • 料金に関する満足な説明が無かった
  • 追加の金額の方が高かった

などのことが数多く報告されています。

特に寺院でのお布施に関しては不明瞭であることが多く、葬儀の後で多額のお布施を要求されたり、出した金額が少ないと言われてトラブルになるなど、御布施と言う仕組み自体が問題になっているが故に、定額料金の僧侶派遣サービスの利用が増えているのです。

戒名料は何故必要?

分からないのイラスト

寺院にとって寺院を運営するためにはお金が必要ですし自分達が生活するためにもお金が必要ですが、戒名料が必要な仏教的な意義があるはずです。

仏門に入るための支度金として

費用のイラスト

仏門に入る為に際し、まずは戒律を授けて守ることを誓い、精進する者に対してのみ仏弟子としての名前である戒名を授けるのですから、生活の規律や考え方などを指導していくための支度金としての戒名料という意味合いがあります。

寺院は信仰の場という機能の他に、寺子屋として機能する教育の場でもありますので、公共機関としての役割もあり、誰もが平等に利用できる場なのですが、入門する時の準備金、支度金を出すことが出来る人が相応の金額を負担することにより、貧しい人の救済に回すことが出来ますので、結果として貧しい人でも救われるのです。

出家者を支える

托鉢のイラスト

在家の仏教の信者は三つの宝に対して帰依することを基本としていますが、その三つの宝とは仏・法・僧の三つのことで、

  • 仏…悟りを得て仏法を説いた釈迦如来
  • 法…釈迦の説いた教え
  • 僧…釈迦の教えを広める出家者

に帰依する必要がありますので、出家者の生活を支えることが大切な役割であり、そのことによって功徳を積むのです。

仏門に入門した在家信者が出家者を支えるのは毎日のことであり、一生涯を通じてのことですから、本来は毎日が功徳を積む連続なのです。

しかしながら出家者は自分の持物を持つことがなく、仏に仕える修行をしているからこそ尊いのであって、たとえばタイの国の僧侶は毎日托鉢で家を廻って食べ物などの布施を集めることで生活が成り立っているのは、出家者として戒律を守り、修行を続けていることが尊敬されているからなのです。

昔は寺院に毎日来て掃除やお手伝いの奉仕に来る年配の方がとても多く、寺院としても御奉仕の方に説法をしたり霊場巡りに招待したりなどの在家者と出家者の関係が密でしたが、今の時代は僧侶がお金のことばかり言う、法を説かない、尊敬できないなどの理由で寺院離れする人が増えていることから、そういった僧侶に対してお金を払いたくないという気持ちが金銭トラブルの一番の原因かもしれません。

戒名料が高いと思ったら

納得のイラスト

戒名は高い戒名を貰えば極楽浄土に行って安い戒名だと極楽浄土には行けない、そのようなことは絶対にありません。

戒名は仏門に入った証としての名前であり、2文字あれば充分で、どのランクの戒名でも必ず戒名が含まれていますし、残りの部分は飾りのようなものなのです。

ですから一番最低ランクの戒名で構わない訳で、お金に余裕が無い場合には最初から見栄などを決して張ることなく、「一番安い戒名でお願いします」と頼めば良いのです。

ある程度のランクの戒名を頂こうと思ったら最初からお布施の額は確認しておきましょう。

僧侶にお金の話は聞きにくいなどと思ってはいけません。

後になって高額な御布施を請求されてびっくした、このようなことがないように気を付けましょう。