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故人が信仰していた宗教の祭壇、経本など
故人が信仰していた宗教の祭壇や経本がそのまま残っていたら、退会などの連絡、法具や経本などの処分をどうしたらよいか困ります。
お葬式の参列で判断
故人が寺の檀家としての宗教とは別に、或いは何かのきっかけで熱心に信仰していた宗教がある場合には、お葬式の時にもそういった関連の方がお悔やみに来られることが多いですので、宗教のお付き合いを故人だけの関係で済ませたいと思うのなら、なるべく早くその旨を伝えておくべきです。
家の宗教と個人の宗教
家の宗教とはお寺さんとの付き合いがあって、仏壇もあり、「我が家は〇〇宗です」という先祖供養としての宗教の事です。
家の宗教は親の代、或いは先祖の代から続いていて、ある意味選択の余地が無い宗教であり、代々受け継ぐものです。
それに対して自らの信仰心で始めたり知り合いからすすめられたりして始めるのが個人の宗教であり、既成の伝統的な宗教から新興宗教までいろんな宗教があります。
熱心な信者が多い
原因不明の病気で苦しんだり深い悩み事があったり、大きな失敗をしたような時に、精神的に救われたり、実際に病院でも治らなかった病気が治ったりして不思議な体験をすることで熱心な信者になる方が多いのです。
特に誰からも見放されたり、誰にも言えないような悩みや苦しみがある時に宗教によって救われたり、不治の病から立ち直るようなことがあれば、自分の人生や金銭を全て捧げるような方も居られます。
しつこい勧誘
宗教団体の運営が信者さんの御布施のみで成り立っている場合には特に、新しい信者の勧誘を奨励し、それが最大の功徳になるとされますので、皆さん徳を積むために我を忘れて勧誘に走り、時には強引な勧誘で問題を起こしたりという事が日常茶飯事なのです。
ですから個人の宗教は家の宗教とは違って一代限りで終わることが多いことが特徴です。
宗教からの離脱
個人の宗教で特に新興宗教は信者の離脱を認めなかったり、逆に説得されたりするものですが、故人が宗教としての会費を払っていたような場合には葬儀が済んで故人のお片付けをする時に解約します。
理由としては「本人死亡のため」で充分です。
信仰というものは個人の自由であり、強制的に引き継ぐようなものではありません。
返しに行けない時
故人が信仰していた宗教の祭壇や神仏像、御札や御軸などについては、本来はその信仰していた宗教にお返しするというのが礼儀なのですが、行くのが怖いということもあります。
返せない理由
そういった物を持って行ってお返しするという行為自体が、特に新興宗教の場合には地獄に堕ちるなどの恐ろしい事を言われるのではないかと言う恐怖があるものです。
またお金を請求されたり、断られたり、場合によっては逆に勧誘されたり拉致されるのではないかなどの事を考えると、気軽に返しに行けないものです。
かと言ってゴミに捨てたりすればバチが当たるのではないか、という気持ちもありますので、そう簡単には捨てることも出来ません。
新興信仰や過激な宗教では、信仰することを止めるということ自体が罪悪であり、古くなったものをお返しして新しいものに取り換えることに関しては歓迎しますが、只返すだけの行為は非難されることになります。
お焚き上げ
せっかく返しに行ったのに怖い思いをして帰ってきた、怖くて行けないなどの理由でお困りの時に、こういう時にこそお焚き上げ供養をご利用くださいませ。
さすがに宗教の本尊であったり、経本などはたとえ自分が信じていなくとも、捨てたりすることはとてもためらわれます。
お焚き上げ供養は神仏に元に場所にお還り頂くためのものであり、最も災難の無い、無難な方法なのです。
やすらか庵ではどのような宗教の祭壇や神仏像でもお焚き上げ供養しておりますので、どうぞお気軽にご利用くださいませ。
この場合のお焚き上げ供養は、神仏に元の場所に還って頂くことであり、神仏はお祀り出来なくなってしまうようなことも実際には数多くある訳ですから、決して失礼な事ではありません。