弔い上げとは

弔い上げ

弔い上げとは、亡くなった人の回忌法要と言われる法要を重ねてきた中で、最後となる法要のことで、浄土に行った、或いは家の守り神になるとも言われて、尾頭付きの鯛を出して祝うような風習もあります。

弔い上げは何回忌

一昔前までは法事は50回忌或いは百回忌までとされ、それ位の年月が経てば家の守り神になって家を守ってくれるとされ、守り神が増えることはとても目出度いこと、ということで祝いの法事として捉えられていました。

家を守ってもらうという意味では屋根の上の鬼瓦は外に対して睨みを利かせ、家の中では仏壇でご先祖が、そして神棚で神様が守って下さるという民族的な信仰が続いていたのです。

家というものが財産であって親から子、そして孫へと引き継ぐものであり、家と土地の御蔭で生活していくことが出来たのですから、長男は後継ぎで家を守り先祖を祭祀していく役目を担っていたのです。

今の時代特に都会では、家は引き継ぐものではなくて個々に持つもの、そして墓もまた引き継ぐものではなくて個々に持つものということになりつつあり、それに伴って先祖供養というものがどんどん簡略化されているのです。

弔い上げには何回忌であるという決まりはありませんが、一般的には33回忌であると言われています。

しかしながら弔い上げと言うことではなくて、法事をしない、するのを止めたという事の方が多いのではないかと思います。

弔い上げまでの法事

33回忌で弔い上げとした場合、それまでに行われる法要は

    • 初七日
    • 四十九日(または三十五日)
    • (百か日)
    • 1周忌
    • 3回忌
    • 7回忌
  • 13回忌
  • 17回忌
  • 二十三回忌
  • (二十五回忌)
  • 二十七回忌
  • 三十三回忌
  • (三十七回忌)
  • (四十三回忌)
  • (四十七回忌)
  • (五十回忌)

となります。

初七日の法事は葬儀の時に同時に行われることが多いです。

二十五回忌をする時には二十三回忌と二十七回忌はしません。

法事を何時行えばよいか分かります…年忌法要早見表

弔い上げの仕方

年忌法要

一般的に弔い上げは33回忌で最後の法事になりますが、参加される方には最後の法事である旨伝えておきましょう。

弔い上げの法要

弔い上げは故人に対する最後の法事になりますが、特別なことはしなくても、これまでに行った法事と同じで構いません。

弔い上げの法要の注意事項

弔い上げの法要に参加される方には最後の法事である旨伝えておかないと例えば50回忌の時になって親族から故人の法事のことを尋ねられるかもしれません。

弔い上げの時には施主の方は故人に代わって、これまでの供養にお付き合い頂いたことに対する感謝の言葉を述べましょう。

昔はとても目出度いことだからと尾頭付きの鯛を出していたものですが、法事をするにしても四十九日の法事の時にはまだ悲しみの気持ちで一杯だったことを思えば、長い年月の経過により悲しみの感情は無くなり、むしろお目出度い、有難いという感情に変わっているものです。

他の法事と一緒で良いか

弔い上げの法事は仮に33回忌であるとすれば、3年或いは5年ほど早く行うようなことがよくあります。

予定より遅くなりますと忘れていたと思われるので予定より早めに行うのが通例です。

例えば13回忌の法事に合わせて少し早いけれど33回忌も同時に行うということもよくあります。

弔い上げの法事は他の法事と抱き合わせでしてもかまいませんが、なるべく一周忌あるいは三回忌の法事と一緒にすることは避けましょう。

弔い上げが済んだら

過去帳位牌

弔い上げの法事が済んだら位牌はそのまま仏壇にお祀りしても構いません。

しかし長年使用してきた位牌ですから、壊れていたり文字が薄くなるなど気になることがあるかもしれません。

古いご先祖様の位牌が仏壇の中に大量にあるような場合には、過去帳位牌のような位牌に移し替えれば、大量にあった位牌がたった一つの位牌になって実にスッキリして、仏壇の中のお掃除が楽になります。

位牌を作り直すようなことはしなくてよいですが、可能であれば過去帳位牌繰り出し位牌に移し替えて開眼供養をし、長年使った位牌は閉眼供養してからお焚き上げ供養というのが正しい方法です。