願掛けとは
願掛けとは神仏に対して願い事をする時に、その願い事が叶うために行う行為のことで、寺社に毎日お参りしたり、念仏を一定数唱えたり、滝行、写経などがあり、一定期間或いは願い事が叶うまで行います。
願掛けの目的
神仏に願い事をする時に、供え物をしたりお勤めをしたりすることはもちろんのこと、願う本人としても苦しいことを我慢したり、何かを犠牲にしたりして頼めば、より一層の神仏の加護が得られるのです。
神仏にお願いする時の基本は心と体を清めて浄化して、自らも修行することです。
願掛けの仕方
願掛けは神仏に対して願い事をすることで、昔から困ったときの神頼みと言うことで多くの人が神仏に願い事をしてきましたが、ある程度の決まり事や作法も存在します。
そして神仏に願う時には、自分勝手なことを頼んでもいけませんし、悪いことを頼んでもいけません。
神仏に頼んではいけないことの具体例は
- 自分だけが幸せになれますように
- 相手が不幸になりますように
- 病気の人が治らないように
- 相手が事故を起こしますように
- 相手が失敗しますように
- 夫婦が別れますように
- 自分を裏切った相手に罰が当たりますように
などのことで、相手を不幸にしたり自分だけが幸せになるような願い事は叶えてもらえません。
但し神仏と言いましても悪鬼のような存在に頼めば悪事の願い事を頼むことが可能なことがありますが、結果として必ず自分に跳ね返ってくるものです。
願掛けする時にはまずは心身を清めましょう。
神仏にお参りする時に入り口で水を使って清めるのと同じです。
次に神仏に対して誓いを立てましょう。
神仏に願うのですから、自分が努力することも必要で、その願いが真剣であればあるほど、自らの努力が問われるのですから、大好きなことを止めるということが最も良い方法で、大好きなことを止めて我慢するという気持ちを神仏に捧げるのです。
誓いの内容の具体例としては
- タバコを止めます
- お酒を止めます
- ギャンブルを止めます
- ゲームを止めます
などで、それが楽しみである人にとっては、止めるという事はとても苦しくて辛いものですが、その我慢する気持ちを捧げるのです。
願掛けの具体例
世の中にはおまじない的なものから本格的な修行に至るまで様々な種類の願掛けがあります。
百度参り
百度参りとは寺社の入り口にある「百度石」と本殿との間を百回往復して祈願する方法で、普通のお参りの方法ではなく、どうしても叶えて欲しい願い事がある時に行う修行としてのお参りの仕方です。
本殿の前では読経したり願い事を唱えたりします。
霊場巡りの姿格好でお参りし、冬の寒い時に裸足で歩いて祈願する方も居られます。
一日で百回お参りする方法と、毎日一回ずつお参りする方法があります。
滝行
自然の滝の冷たい水に打たれながら祈る修行で、数ある修行の中でも厳しい方法で、特に冬の冷たい水での滝行は相当に熟練した人向けで、普通の人でしたら我慢できずに水から飛び出してしまいます。
滝に打たれることは心身を清める目的と精神を集中する目的があります。
白衣を着て滝の中に入り、決まった数の念仏、読経、もしくは既定の時間が経過したら上がります。
水垢離(みずごり)、水行
水垢離、水行とは頭から体に冷たい水を被る修行のことです。
本格的な修行の前行として行うことが多く、大きな桶に溜めた水を手桶で汲んで、頭から体に被るもので、水は夏でも冬でも清浄な冷たい水を準備します。
霊場巡り
四国八十八か所霊場、西国三十三観音霊場など有名な霊場巡りから、七福神霊場巡りなど全国には実に多くの霊場が存在し、その霊場を参拝することで特別な御利益が受けられるようになっています。
霊場巡りは歩いて回ることが基本なのですが、四国八十八か所霊場などは規模が大きくて全部歩くのに一か月以上かかることから、自家用車で回ったり、バスツアーなどもあります。
霊場巡りは病気平癒などの願掛けの目的で回っている人がとても多く、人生に悩んだり苦しんだりしている人達の真剣さと優しさに触れることが出来ます。
寺院巡りでは多くの寺院での御本尊様からの加護が受けられるので、とても人気のある修行です。
写経
写経は般若心経などの経典を書き写すことですが、経典には読む功徳と書く功徳がありますので、写経をすることによって書く功徳を積むことが出来ます。
精神を統一して集中することは仏教の良い修行法です。
写経には必ず最後の方に願い事を書く所がありますので願い事を書いて、一日一枚で構いませんから毎日続けることによりたくさんの功徳を積むことが出来ます。
般若心経は当サイトでもA4判般若心経の写経無料ダウンロードが出来ますので、身近に出来る仏教の修行として、または願掛けのための修行としてお試し下さい。
写仏
写仏とは仏様の姿を描き写すことで、この世の中に仏様の姿が一つ増えることはとても素晴らしい功徳があるのです。
写経同様に精神を統一して仏の姿に自らの心を集中しますと、仏様がどんどん身近になってきます。
写仏も当サイトでお手本が無料でダウンロードできます。
目指すは仏様の心と自分の心が一体化する境地です。